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自分が情熱を注いだものは読者にも伝わる「面白い」と思えるものとの出会いを大切に売れる企画にしようとするとなぜか売れない、というのが雑誌のあるあるなのですが(笑)、流行りとか関係なく好きなことを企画にすると、思いがけず大きい反響があったという経験もよくあります。自分たちが「面白いから伝えたい」と思った情熱が読者に伝わるからなのかもしれません。どこに落ちているかわからない「面白い」を見つけるためにも、幅広くアンテナを張り、何事にも果敢に挑戦してください。人生のヒントHINT OF LIFESPECIAL FEATURE #2物心ついた時から本が好き。月並みですが、それが編集者を目指すきっかけでした。中でも影響を受けたのは、中学生のころに読んでいたファッション誌。地方に住んでいた私にとって、雑誌を通して知る世界は新鮮な驚きとともに「私も誰かに影響を与えられる本をつくりたい」という思いを芽生えさせてくれました。そのせいもあってか、私が大学生だった当時から、すでに出版不況は叫ばれていましたが、自分の中には将来は編集の仕事に進むという選択肢ひとつしかありませんでした。ウェブメディアが進化する一方、紙媒体の衰退が叫ばれていますが、私は「紙はなくならない」と思っています。弊社でもSNSやイベントなどを活発に行っていますが、それもすべて紙ありきのことですし、たまに「何百年も前の書物が出た」なんてニュースを耳にすると、先人たちからのメッセージなのかも、と感じます。だから、編集者になりたいと思っている学生さんにはその志をなくさないでほしいですね。また、編集者を目指すなら、学生時代はアクティブに遊んで、色んな経験を積んでほしいです。その中で「死ぬまで好き」と思えるような自分の趣味や得意分野を見つけてほしい。実は編集者って、少なからず「この分野は誰にも負けない」というものを持っている人が多いんです。しかもそれが仕事で武器になる。そういった人たちが集まってひとつの本ができています。なので、ぜひ大正大学のみなさんも、一途に追いかけられる“何か”と出会えるように、学生時代を謳歌してください。死ぬまで好きでいられる“何か”を見つけてほしいFEATURE PAGE06FEATURE 01 #2

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