地域連携・社会貢献

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鴨台盆踊り

第9回 鴨台盆踊り

40年振りに盆踊りが再開!黎明期の第1回、第2回

今から約70年前の昭和20年代から、大正大学では盆踊りが数年間開催されていました。昭和40年代に途絶えてからは長い間おこなわれていませんでしたが、平成23年に、地域振興とその年起こった東日本大震災における犠牲者の追悼の思いを込めて盆踊りが再開され、現在まで続いています。今年の特集は「鴨台盆踊りクロニクル〜大正大学の盆踊りを振り返る〜」です。本連載では過去の盆踊りの様子を、当時の写真と担当教員の回顧とともに振り返っていきます。今回は、記念すべき再開第1回(平成23年)と第2回(平成24年)の盆踊りの様子を、写真とともに振り返っていきます。振り返ってくださったのは、第1回から現在まで盆踊りの総合プロデュースを務める仏教学部教授・学長補佐である塩入法道先生と、第1回、第2回の担当教員であり、現在、総合学修支援部の部長補佐である君島菜菜さんです。

みたま祭り

当時は「鴨台盆踊り」という名称ではありませんでした。追悼の意味を込めて「みたま祭り」と称していました。特徴的なのは、今でこそ当たり前のようにある大きな櫓がないことです。何を使用していたかというと学生達と装飾した一本の竹を櫓の代わりとし、竹のポールを中心に提灯を下げ、その周りに盆踊りの輪をつくり踊っていました(写真1)。

鴨台盆踊り
写真1:ポールの装飾
鴨台盆踊り
写真2:第1回で用いた小太鼓

また太鼓も当時は、塩入先生のお寺から運ばれた小さな太鼓一台だけでした(写真2)。盆踊りで必要な小道具もすべて学生たちが一から手作りしたものを使用していました。一方大きな問題として、盆踊りを映えさせる浴衣の着付けを学生だけではできないことがわかりました。しかし、盆踊りの練習会で踊り方を教えていただいた「つぼみの会」に事情を話したところ、すぐに着付け教室を開いてもらいました。今でもつぼみの会の方々には大変ご協力をいただいておりますが、当時から快くお引き受けいただき当日の着付けが実現しました(写真3)。 追悼行事として欠かせない灯籠も、今と変わらず礼拝堂から正門まで一列に灯篭を並べていました。この灯籠も、関わった学生や地域の方々一人ひとりに専用の和紙に言葉を書いてもらい、一つひとつ手作りで作りました(写真4)。

鴨台盆踊り
写真3:当日の着物着付けの様子
鴨台盆踊り
写真4:手作りの灯籠
鴨台盆踊り
写真5:盆踊り当日の法要の様子
鴨台盆踊り
写真6:盆踊り当日の様子

第1回は本当に「亡くなった方々を偲び供養や冥福を祈る」という盆踊りの本来の意味を重視して開催できました(写真5)。また、準備から開催まで全て「手作り」だからこそ感じられた“素朴さ”が返って良い味になっていたと今でも思います(写真6)。 全て一から自分たちで作り上げることは大変なことです。しかし、その努力から生み出された一体感と素朴さ、そして学生が頑張る姿勢が周囲の方々にも伝わったからこそ盆踊りへの理解と地域の方の協力を得ることができたのだと感じます。

第2回鴨台みたま祭り

第1回の盆踊りではすべてが初めてということもあり、学生達の奮闘と地域の方々のご助力のおかげで実現しました。第2回の盆踊りは大正大学の新たな社会貢献事業である「鴨台プロジェクト」として始動しました。そのため、この年から「鴨台」という言葉が初めて盆踊りの名称の冠につきました。

鴨台盆踊り
写真7:櫓の前での法要
鴨台盆踊り
写真8:第2回の盆踊り

鴨台盆踊り
写真9:学生同士によるミーティングの様子
前年は予算も少なく櫓はポール一本でしたが、この年より大学からの支援が充実し、台座がある櫓を設置することができました。提灯も100個注文するなどして立派な櫓が完成しました(写真7,8)。また第2回の盆踊りでは、学生を指導しなくても先輩が後輩に準備などの指導を、積極的にしてくれたことが印象的です。より学生が主体的に行動するように変化したと強く感じました。そして先輩が積極的に働く姿を見て、後輩も自ら動き主体的に盆踊りを作り上げようとする雰囲気を醸成できたこと、なにより前回よりも多くの方に共感し、支援や協力をいただけたことは第2回における大きな変化だと思います(写真9)。学生が自ら考え、そして行動する。この姿勢は現在も受け継がれ私たち学生が成長するためには欠かせないベースになっています。そのベースをこの第2回に参加した学生達が築き上げることができたのは、彼らに盆踊りを作り上げようとする互いの強い絆と熱意があったからではないでしょうか。

最初の盆踊りは、写真だけ見ても今の体制とは全く異なることがわかります。櫓はなく、装飾はすべて手作りで、踊る場所すら今と異なっていました。地域の方々の協力を得ると同時に、学生たちが知恵を絞って今あるものでなんとか開催にこぎつける。そのような意思と努力が垣間見えました。第2回以降は、立派な櫓などのハード面だけでなく、先輩が後輩を指導するなどのソフト面においても、現在でも継続されているものをうかがえました。しかし、それもやはり第1回のときの頑張りがあったからこそでしょう。第9回をつくっている私たちが、この黎明期の盆踊りにおける精神から学ぶべきことは大きいと感じました

記事・活動記録班
人間学部教育人間学科4年 藤元星樺

第9回鴨台盆踊り 人と霊輪になる

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問い合わせ先 大正大学 教務部