学部・大学院FACULTY TAISHO
文化財・考古学コース
「考古学実習B」発掘調査の見学
平成26年10月9日、「考古学実習B」の授業の一環として(担当御堂島正)、北区田端西台通遺跡の発掘調査現場の見学を行いました。履修している学生は21名で、全員2年生です。当日は、発掘調査を実施している東京都埋蔵文化財センターの調査員の方に、遺跡の立地や周辺の遺跡、発見された遺構、出土遺物などについて説明していただきました。
最初に遺跡全体の説明をしていただきました。
遺跡からは弥生時代から平安時代の住居跡などが見つかっており、住居跡などの掘り下げや遺構の実測が行われていました。
発見された住居址の説明を聞いています。発掘調査現場ではヘルメットを着用します。
平安時代の住居にある「かまど」や、住居跡どうしが重なって見つかったときに土の違いを見分けて新旧を判断することなど詳しく説明していただきました。またこの遺跡から出土した各時代の土器も間近に見学させてもらいました。
2軒の住居址が重なって見つかったときの、新旧の見分け方について説明を聞いています。
出土した土器についても詳しく説明していただきました。
発掘調査に参加した経験のある学生がいる一方で、初めて遺跡を見学する学生も多く、次のような感想が聞かれました。
「はじめて発掘調査現場を見学できて、よい経験になった。またぜひ見学したい。」
「自分も発掘に参加してみたいと思った。」
「土の違いで住居跡を見分けるのはすごいと思った。自分もわかるようになりたい。」
「どういったところに着目して遺跡・遺物をみていくのかを説明してもらい勉強になった。」
興味深そうに出土遺物を見ています。
「考古学実習B」の授業では、今後、発掘調査を行うときに必要となる測量機材を使った実測の方法等を学んでいきます。今回の見学では、実際の発掘調査の現場に立ち、遺跡がどのように調査されているかを具体的に学ぶことができました。学生たちにとって、今回の経験がこれからの授業内容の一層の理解や意欲へとつながっていくことになると思います。
授業風景。レベルの操作方法を学んでいます。
ご協力いただいた東京都埋蔵文化財センターの皆様、ありがとうございました。
(御堂島 正)