ラーニングコモンズのブログ

12/21開催 初心者によるビブリオバトルレポート「ビブリオバトルビギナーズ」

学習サポーターズの岩本龍太です。ビブリオバトルビギナーズ第三回をお届け致します。

1221日、ラーニングコモンズで2016年最後のビブリオバトルが開催されました。三度連続となりますが今回もノーテーマでの開催でした。

122101ビブリオバトル

今回はバトラーの参加は4名で、前回に比べて一人増えました。とても嬉しいです!

また、観戦者の方も途中から増えていき、今回は最終的には7名の参加でした。(すべての発表を見ていない関係から投票には参加していません。)

少しずつ人数が増えてきて、ビブリオバトルのボリュームもビブリオバトルレポートのボリュームもどんどん増えていきます。嬉しい悲鳴ってやつですね。

バトラーの名前はハンドルネームのように自由に設定していいので、人によっては毎回変えたりしています。今回の開催では、ネミギフトイさん、わっちゃんさん、たけし8号、わんこさんの順での発表となりました。

 

一番手のネミギフトイさん。毎回多種多様な趣味のジャンルで本を発表してくれていますが、今回発表していただいたのはキン肉マン(38)です。

書籍名:キン肉マン 38

著者:ゆでたまご

出版社:ジャンプコミックスDIGITAL

 

ビブリオバトルでは本の形式をとっていればなんでも発表することが可能です。ネミギフトイさんは電子書籍でのキン肉マンを紹介するという珍しい形式での発表でした。

プロレス漫画の金字塔とも呼ばれるキン肉マンですが、一度ジャンプでの連載が終了した後、続編のキン肉マン二世がプレイボーイで連載していたのですが、連載終了。インターネット上のプレイボーイでキン肉マンが連載再開した、という経緯を辿っています。

作中の時系列としてはジャンプのキン肉マンの連載が終了して一年後の世界観で、正義超人と悪魔超人と完璧超人が三属性超人不可侵条約を結んだが、完璧超人の本隊が地球に到着し、完璧超人の代表超人を認めないとして戦いを始めるといったものです。

電子書籍を出すのに手間取ってしまい発表の時間が削られてしまいました。詳しい話は時間の都合でできないけどキン肉マンを女子にも読んでほしいということで紹介なさったそうです。

キン肉マンの何が魅力なんですか?という質問に対しては、熱い男と男のファイトや、超人それぞれを支える妻の話などが魅力的なのだと答えていました。

また、ウェブ連載になってからジャンプの時に比べ大きく絵柄が変わったそうです。

僕も昔はキン肉マン2世などを読んでいたので連載が再開したのは知っていたのですが、まだ読んだことがなかったのでこれを機に読もうかな、と思いました。

 

二番手はわっちゃんさん。電子書籍に続いてユニークな絵本に似た大型本、『世界を変えた科学者 ガリレオ』を発表しました。

世界を変えた科学者 ガリレオ

著者:スティーヴ・パーカー

:鈴木 将

出版社:岩波書店

 

ガリレオと言えばイタリアの数学者、物理学者、天文学者で科学の道に革命を起こした人ですが、当時ガリレオは批判されていました。また、ガリレオはアリストテレスやプラトンといった古代ギリシャの思想家の意見が疑いもなく伝えられてきたことに否定的意見を向け、新たな科学の見地を見出そうとしました。

この本では、そういったガリレオの生涯や、ガリレオに対する批判はどのようなものであったかといったことから、ガリレオが熱心なキリスト教信者である事、それによってコペルニクスの唱えた地動説は宗教に反してしまうことに悩むといった、ガリレオの人生について非常に詳しく書いてある本のようです。絵本のような形なので色々な絵が描いてあって、わっちゃんさんはガリレオが異端とされて牢屋に入れられている絵などが気に入っているそうです。また、わっちゃんさんは家が天台宗なのだそうで、キリスト教と宗教観が違ってそういった点でも面白かったとのことでした。

「それでも地球は回るんだ」といったガリレオの名言についても取り上げられているそうです。

ガリレオが熱心なキリスト教信者であったことや、宗教観と科学が対立して悩むといったガリレオのパーソナルな部分はあまり義務教育では学ばない分野だったので、成果だけではなく人間について詳しく書いてある読みやすそうな本の紹介で、とても面白かったです。わっちゃんさんは発表がとても聞きやすいので毎回楽しみにしています。

ガリレオの知らない一面が分かる本で、とてもおすすめです!

 

三番手はたけし8号。僕です。そういえば毎回本名でやっていたので名前がすごく突拍子もない感じになってしまいました。たけしです。

今回は割と自分の趣味が出た本を紹介しました。火の鳥復活編が含まれた角川文庫版の火の鳥5巻です。

書籍名:火の鳥(5)

著者:手塚治虫

出版社:角川文庫

 

ちょっと複雑なので説明しておくと、火の鳥は何度か文庫化されていますが毎回収録順はばらばらになっています。そのため、巻数より何編であるかが重要視されます。今回はラーニングコモンズにある火の鳥で紹介しようと思ったので角川文庫版の火の鳥の5巻ということで発表しましたが、厳密には火の鳥復活編を紹介したかったのです。また、角川文庫版は手塚治虫が文庫版の中では最後に書き直したものです。

火の鳥復活編では、事故死した主人公が科学の力で生き返るのですが、脳を含む体の60%を人工のものに置き換えたため、有機物(生命体)が無機物に見え、無機物が有機物に見えるようになってしまうというところからストーリーが始まります。

ストーリーの中で、主人公は常人には人間とは似ても似つかないロボットが人間の女性に見え、そのロボットと恋をするといった話が書かれています。ロボットも人間に恋をしているのです。

また、人間の記憶と精神をそっくり移植した人工知能を搭載した人間味のあるロボット(見た目はドラえもんくらい人間と違う)が登場し、彼らは人権を主張したり、とあることから同形機すべてで集団自殺を行います。

ロボットの技術もかなり発達し、Pepperのようなかなり人間に近いかつ手軽に手に入るロボットも登場した昨今、人間とは、ロボットとは、人間とロボットの境界とはといった未来予知のような内容が書かれている、この漫画を紹介しました。

質問では、「いわもとさんはどこからがロボットでどこからが人間だと思うんですか」という面白い質問が出ました。僕は、「本人が人間だと主張するならロボットだろう、本人がロボットとして主張するならロボットだろう」と回答しました。

これからのロボットの新時代、また考える必要があることかもしれません。

 

四番手は今回初参加となるわんこさん。エドガー・アラン・ポーのことが大好きで、江戸川乱歩の著作権そろそろ切れるのでそれも兼ねて江戸川乱歩訳のウィリアム・ウィルソンを紹介してくれました。

書籍名:

著者:江戸川乱歩、ビアス、ポー

出版社:百年文庫

 

江戸川乱歩は日本人なら聞いたことがあるような作家ですが、実はその名前がエドガー・アラン・ポーというアメリカの作家が元であることはあまり知られていません(僕は知りませんでした!)。

発表はポーの紹介から始まりました。ポーは世界初の推理小説を出版した人で、最初の題材は密室殺人(もちろん世界初)です。シャーロックホームズの元ネタになった人物も書かれているそうです。また、恐怖小説(いわゆるホラー)も書いていたそうです。

その中で、今回はウィリアムウィルソンを紹介してくれました。

語り手は自分のことをウィリアムウィルソンと名乗り、これはあくまで自分の本名ではなく、真っ白な原稿に書くにはあまりにも自分の名前は嫌悪の対象になりすぎている、という独特の導入から入ります。

主人公は全寮制の学校に入っているのですが、悪人で、生徒を意のままに操っていました。しかし、全く同じ名前、入学日、生年月日の見た目も自分に似た人物だけが策略にはまらず、主人公の悪事を止めてくるのです。ある日、こっそりともう一人のウィルソンの寝室に忍び込んで寝ている彼の顔をランプで照らすと自分自身としか思えない姿が照らされていて、それに驚愕した語り手は学園を去ります。しかし、語り手が悪事をしようとするともう一人のウィルソンは必ず現れるのです。

果たしてこの二人はどんな末路を辿っていくのか…といった話です。

わんこさんの語るポーの魅力は、読んだ後いやな気分になってそれが忘れられないこと、だそうです。また、ウィリアムウィルソンには様々な人に訳されていますが、その中でも佐々木直次郎さん訳の黒猫・黄金虫に乗っている訳が好きなのだそうです。

発表全体を通して、わんこさんが本当に読書とポーが好きなのが前面に伝わってきて、とても面白くてボリュームのある発表でした。いままでにないタイプの発表者でとても新鮮でした。

 

さて、この4冊の中でチャンプ本に選ばれたのは…

それぞれ二票獲得の火の鳥(5)と世界を変えた科学者 ガリレオでした!!

ラーニングコモンズでのビブリオバトルでは同数は両方チャンプ本に選定しています。

僕は3回続けてのチャンプ本となりました、ありがとうございます。

わっちゃんさんは初のチャンプ本です。おめでとうございます!

わっちゃんさんは、初参加から回を重ねるごとにどんどん発表が上達していてとても嬉しいです。ついにその頑張りが身を結んだと言えるのではないでしょうか!

 

誰でも最初はうまくいかないものです。ビブリオバトルに参加した方は、よかったらぜひ3回は参加して頂けると楽しさがより深く伝わると思います。

ビブリオバトルは本を通して人を知る、人を通して本を知るというものです。発表の端々から伝わるその人の考え方などが多様でとても面白い遊びです。

皆さんも、来年はぜひ参加してみてください!!

 

以上で、今年最後のビブリオバトルのレポートを終了します。

次回開催は118()13:30からを予定しています。

ラーニングコモンズ主催の開催では年度最後の開催となるので、4年生の方などふるってご参加ください。引き続きテーマは無しとさせていただきます。よろしくお願いします。

 

 

 

編集後記と感想:いわもとメモ

ブログを執筆しているときに気づいたのですが年末でした。

ただ、今年度いっぱいはビブリオバトル担当のままですのでそれまではビブリオバトルとレポート、共にやっていきます。

今回は新たなバトラーに参戦して頂きとても楽しかったです。ビブリオバトルは6人くらいが一番面白いのでもうちょっと参加者が増えると楽しいなぁ、と考えています。今年最後のビブリオバトルにしては縁起がいい出来事で嬉しいです。ビブリオバトルがどんどん大きくなってきてますね!

さて、冬休み中のビブリオバトルも開催予定ですが、これは非公式なものとなるので大分毛色が違うものとなるでしょう。仕事で出るわけではないため僕も暇になってるため終わった後メンバーで出かけたりするかもしれませんし。

さて、年末は僕はコミックマーケットなどで大変忙しいのですがみなさんはごゆっくりすごしてください。

よいお年を!