地域貢献・国際交流

深める地域との絆、広がる国際交流

協定留学生ブログ ミュンヘン大学(ドイツ)から

長い夜

   眠りが浅いのはいつものことだけれど、さすがに一睡もしないで 5 時間かかるゼミに出席するのは堪える。始めの内は何となく理解できているようなそうでもないような。お昼を超えた辺りからドイツ語は右から左へ、ずっと座っているのでお尻が痛い。

  さて、ゼミが終了。家に帰って一休み、というわけにはいかない。なぜなら今日はバイエルンミュンヘン(サッカーのチーム)の優勝パレードと Die lange Nacnht der Musik(音楽の長い夜)というイベントがある。

  私はサッカーを生で観戦するほどのファンではないので、ミュンヘンでもアリーナに行ったことはありません。それでも優勝パレードと聞けば何だか浮き浮きして、街も賑やかなことだし出掛けたくもなります。

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  すでに鼓笛隊がパレードの通過を待ってはしゃいでいます。いくらサッカーに詳しくなくても、彼らの身につけている赤いユニフォームがバイエルンミュンヘンのトレードマークであることはわかる。ただ、とにかく人が多いのなんの、写真を撮るのも一苦労。隣の人と本当にここを通るかな、でも大勢の人は見物できたね、何て会話していると……

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ついにやって来ました、バイエルンミュンヘン。でも誰だかわかりません、右の写真の選手はとても有名らしいですよ。見物人たちの盛り上がりも最高潮、おかげで写真もピンボケして何を撮っているのかよくわかりません。彼らはこの大通りを抜けてミュンヘンの広場へ、そこでもしかしたら優勝インタビューがあるのかもしれない。何せ隣の人の話ではものすごく高額な予約席があるらしく、そこら中がバイエルンミュンヘンの赤一色に染まっている。

余談になりますが、ところで上の三枚の写真、何時頃だと思いますか?まだパレードが肉眼ではっきり見えるし空も明るいですよね。なんと夜の 9 時前です。最近は 10 時頃になってやっと暗くなります。これのおかげで食事の時間はずれる、いきなり暗くなって損をした気分になる、遊び過ぎて寝るのが遅くなる、明るい内に宿題をする気にはなれない…、弊害がたくさんあります。

そしてここからが本番です。大変申し訳ないですが、サッカーファンではない私にとってバイエルンミュンヘンのパレードは前座です。さあ、音楽の長い夜の始まりです。このイベントは町中のあらゆる店、それこそライブハウスからバーからレストランまでで夜 8時から 3 時までひたすら生演奏が聞けるという音楽祭のようなもの。日本でもありますよね、吉祥寺とか阿佐ヶ谷とか、なぜか中央線沿いですが。ただ規模はけた違い、なにせライブ総数 1000 以上、協力飲食店 400 以上、とてもじゃないけれどすべて聞くのは不可能。

ミュンヘンは小さい街なので音楽の長い夜の間ピストンバスが順次運行されて、うまい具合にお店からお店へと繋いでいけるのです、何と素晴らしい。すべてのお店に通行券だけで入れます。ちなみに、11 月頃には「博物館の長い夜」という催しもあって、こちらはミュンヘン市内の博物館をバスで移動しながら深夜まで堪能できます、何とも素晴らしい。

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こちらオープニングアクト、場所は BMW の博物館兼ショールーム。どうやら始めはポップグループのようです。中々悪くないですね、箱も悪くない。楽しく一人ではしゃいでいる内に隣のお兄さんと仲良くなり、しばらくはこの長い夜の同伴者に決定。写真だとわかりづらいですが、このイベント老若男女が参加していて右を見ればワイン片手のハイクラスな老人夫婦、かたや左はジャンキー寸前のハイティーン。いいね、いいね、大学行ってドイツ語を勉強しているだけの毎日と自分にほとほと嫌気が差していたところ。

  同伴者のお兄さんは特に目当てがないようなので、私の行きたい場所へ連れて行くことにしました。このイベントは大まかに言えば 4 つのルートを選択できるようになっていて、街の中心から別々の 4 方向へ向かうバスが足になる仕組み。私は München Tour Ost へ乗ってみることにしました。知らない店と知っている店のバランスが良くて、この地域へは大学のある期間にはなかなか来ないからです。

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  最初のお店は Jazzclub Unterfahrt、わりと良く来ます。音楽的なことをどうのこうのと言っても仕方ないのでまあジャズでした。この店で同伴者のお兄さんを残して次へ移動することにしました、どうやら酔っ払って動きたくないそう。

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  そして Lissabon-Bar へ移動。実は間にいくつかライブを挟んでいるのですが紙幅の関係で省略します。このライブが二番手だな、という印象があります。ここは普段ポルトガル料理が食べられるお店で雰囲気もすごく良いです。魚料理が有名ですよね、音楽も土着のものらしく楽器も不思議な音、ゆらゆら踊るカップルも楽しそうです。本当に西洋人はこういうのが似会う、こういうのが何かはご自分の目で確かめてください。

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上の二枚は Kultfabrik、ミュンヘンのクラブ街です。普段は趣味の違いからか足を向けることはないですが、まあオールナイトならクラブもありかな。音楽はいまいちでしたが不夜城の雰囲気は十分に楽しめました。屋店で買ったジャンクフードを少年たちと分けあって食べて、お互いに何を話しているのかもう理解できないけれど楽しい記憶だけが残りました。全部を飛ばして最後に行きます。

  最後は Agnes  Neun です。

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先程までの Tour  Ostの順路を変更して Tour Schwabing へ来ました。このルートのお店は割と年齢層が高めです、普段は1960 年代あたりのロック、ブルースが聞けるところが多く、深夜にはうってつけです。この時点で 2 時半ぐらいかと思います。なぜライブの写真でも店の中の写真でもないのか、それは私の趣味です。この Agnes Neun(店先に 1938 年と書いてある)¥は小さなお店で、カウンターとテーブルがいくつか、そして店先に手作り風の椅子が数脚。

窓から漏れる弾き語りのブルース、客の話声、乾いた音と夜の少し冷たい風。ドイツと聞くとクラシック音楽を連想しますよね。ミュンヘンフィルも有名ですし、オペラハウスの絢爛豪華な建築は一見の価値があります。もちろんそちらも良いですが、たまには場末もいかがですか?

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