地域貢献・国際交流

深める地域との絆、広がる国際交流

協定留学生ブログ ミュンヘン大学(ドイツ)から

オーガニック先進国ドイツ

10月に入り、いよいよWintersemester(冬学期)が始まりました。ドイツ語で行われる授業、冷や汗をかきながら必死にノートをとり、寮では復習に予習にと毎日をとにかく精一杯過ごしています。しかし、「新しい始まり」の反面、生活の方は2か月が経ち安定してきました。同時に、足りなくなった日用品などを求めて、買い出しによく出向く月でもありました。今回は、そうした買い出しの中で見つけた発見と、寮のお風呂に関しての発見の2つを書いていきます。

オーガニック先進国ドイツ  さて、食材を買いにスーパーへ、日用品を買いにドラックストアへ、この1ヶ月の間で、結構色々なお店に出向いたと思います。その中で、目につくようになったのが「BIO Siegel」です。BIOとは、オーガニック(有機)という意味で規定は以下のようなものです。

1、 科学合成肥料の使用は禁止
2、 遺伝子組み換え技術の使用は禁止
3、 家畜の飼料に抗生物質を含まない有機を使用すること


このBIOマークが作られたのは2001年10月で、狂牛病(BSE)の感染が確認され、ドイツ国内において、食品に対する不安が急に高まった中で発表されたとされています。 確かに、「オーガニック」という単語は、私も日本の「都心のお店」でみかけることがありました。しかし、ここミュンヘンはその倍の倍、本当にBIOが多い。それも、食品に限りません。特に興味深かったのは、BIO化粧品です。ドイツのドラックストアには一般の化粧品売り場と有名ブランドの売り場、そしてBIO化粧品の売り場があるのですが、面白いことに、20代位の若い女の人は驚くくらいきれいにBIOコーナーに集中していました。気になったため、寮のドイツ人女性2人とブルガリア人女性に理由を聞いてみると、「ドイツの若い女性はナチュラルが良いとされているし、厚いメイクは基本的にしないから少し高くても良いものを、必要なだけ、買うのよ」という答えが返ってきました。確かに、街を歩いていて若い女性が日中にバッチリとお化粧をしているのはあまり見かけません。そう考えると、お肌に良いという理由から、若い女性が進んで選ぶのも納得です。 しかし、「そこも!?」と思う部分もあります。例えばBIO歯磨き粉にBIOサプリメントです。健康に関して凄く細かい(と感じています)ドイツは、ドラックストアの歯とサプリメントに関するコーナーがとても広い。私も、病院にかかりたくないので、歯磨き粉は2種類、また歯間ブラシと洗浄液を使用し、魚が食べられない分(ミュンヘンには海がありません)をサプリメントで代用しています。しかし、解らないのがBIO歯磨き粉、普通の歯磨き粉がだいたい2€のところBIOになると6€になります。サプリメントも同じです。通常が5€前後のところBIOはなんと10€以上します。「魚はそもそもオーガニックに入るのではないのか…?」疑問は尽きそうにありません。 スーパーなどで、BIO食品が安く購入できる反面、まだまだ高いBIO製品もあるということかもしれません。ただ、私もいくつか使用し解ったのは、確かにBIO製品は美味しいということです。特にお気に入りがBIOケチャップ。何が違うのかは分かりませんが、普通のケチャップよりも美味しい。今後も、オーガニック先進国ドイツで「オーガニック特有」を見つけていけたらと思います。

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入浴時間はいつにする?  

こちらの疑問は、本当に純粋に「寮の他の学生のシャワー時間がおかしい」と思ったのが始まりです。日本の場合、銭湯の営業時間からみても、お風呂はだいたい夕方や夜に入るのではないでしょうか。私自身、日本で習慣化した「夜にお風呂」をドイツで続けています。しかし、しばらくして「夜にお風呂に入っている」のは私だけで、他の生徒はだいたい日中(お昼頃が多い)に入っていると気づきました。  その疑問が解決したのは、数日前に共同スペースで食事会をした時です。理由を聴いてみた結果、「遊ぶ時間の開始時刻」が答えだと解りました。どういうことかというと、ドイツでは、パーティーはだいたいが20時以降に開始し翌日の早朝まで続く。それ以外の遊び(飲み会など)も、20時以降の開始は普通というのです。確かに、思い返すとパーティーの案内はどれも20時以降の開始です!つまり、20時以降に出かけて遅くに帰宅することが「普通」の彼らにとってお風呂は、汚れを落とすためではなく、どちらかというと出かける準備にあたるのではないでしょうか。言い換えると、考え方が前者の私とは、絶対に入浴時間が被らないということです。どうやら、しばらくゆっくりしたお風呂の時間を続けていけそうです。

 ミュンヘンに到着してから2ヶ月、生活のリズムが出来てくるにつれて街のなかや寮の中、様々なところで「目に見える発見」から始まり、「考え方の違い」など、内面的な発見も一緒に出来るようになってきました。しかし、それらはいつも理解できるとは限りません。例えば、上にも出たパーティーの時刻。ものによっては、夜の11時からなんてものも結構あります。それがドイツで「普通」だったとしても、私にとっては「寝る時間」なのです。このように、文化として理解はできても、日本人の私には難しいことがこれからも出てくると思います。ですが、そうした発見は、ここミュンヘンでしか出来ないことです。大切にしていきたいと思います。

Mayuko Nakayama

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