地域貢献・国際交流

深める地域との絆、広がる国際交流

協定留学生ブログ ミュンヘン大学(ドイツ)から

あけましておめでとうございます!

ミュンヘンに来て4カ月、遂に2023年が終わってしまいました。年々1年の早さに驚かされますが、今年は留学という大きな経験をしているためか特に早かったと感じます。2024年も留学している時間を大切に、たくさんの経験を積んで成長できるように精進したいと思います。

さて、今月はドイツ国内を多く回ったので、それぞれの地域について紹介したいと思います。今月行った場所は、ニュルンベルク(Nürnberg)、シュトゥットガルト(Stuttgart)、ドレスデン(Dresden)、ベルリン(Berlin)、ネルトリンゲン(Nördlingen)、ウルム(Ulm)、シュヴァンガウ(Schwangau)です。

ニュルンベルク、シュトゥットガルト、ドレスデンはドイツ三大クリスマスマーケットの開催地であり、この3地域はクリスマスマーケット巡りの目的で行きました。

ニュルンベルクは「世界一有名なクリスマスマーケット」として知られており、来場者の多さが尋常ではありませんでした。メインのクリスマスマーケットはフラウエン教会の前の広場で開催されており、迫力のある巨大なフラウエン教会の前に大きなクリスマスツリーが二本立っている姿はとても美しかったです。屋台の屋根が赤と白のストライプで統一されているのが特徴的で、私はステーキのサンドと、バナナとヌテラのクレープを食べました。どちらも目の前で焼いてくれて、熱々の状態で食べることができたので寒い冬にピッタリの食べ物でした。

       

シュトゥットガルトは「世界最大のクリスマスマーケット」として知られており、一周するのに2時間程かかりました。おいしそうな屋台を見つけて「一周してから戻ってこよう」なんて考えると戻ってくるまでにめちゃくちゃ時間がかかります。また、シュトゥットガルトのクリスマスマーケットでは装飾の豪華さを競う大会が開かれているらしく、一つ一つの屋台が華やかで見て回るだけでも楽しめるクリスマスマーケットだと感じました。そんなシュトゥットガルトのクリスマスマーケットではソーセージ、イチゴチョコ、そしてバウムシュトリーツェルを食べました。バウムシュトリーツェルはハンガリーやルーマニア方面のお菓子で、見た目は薄いバウムクーヘンのような形をしています。焼きたてホカホカで、ほんのり甘く、薄い見た目と反して意外とボリューミーです。

      

ドレスデンは「ドイツ最古のクリスマスマーケット」として知られており、クリスマスマーケット以外の歴史的建造物の美しさにも目を奪われました。フラウエン教会やドレスデン城、君主の行列、ゼンパーオーパー、ツヴィンガ―宮殿など豪華絢爛な歴史的建造物が徒歩圏内で行ける範囲に集まっており、クリスマスマーケットが開催されていない時期でもおすすめしたい観光地です。そして、ここでは豚肉の串とホットチョコを買いました。クリスマスマーケットで飲み物を購入すると、その年、その地域限定のコップも一緒に購入することになります。大体飲み物が5ユーロ、コップが5ユーロで合わせて10ユーロ程の値段です。またコップがいらない場合は戻すこともできます(もちろんコップ代は返ってきます)。どのコップも地域ごとの特色が出ていて、とてもコレクション欲がくすぐられます。私はコレクションする気はなかったのですが、ドレスデンのコップがかわいすぎて持って帰ることにしました。本当はクリスマスマーケット定番のドリンクとして「グリューワイン」というスパイスやシロップを入れたホットワインがあるのですが、私はアルコールが苦手なのでホットチョコを買いました。アルコールが飲めない方用にノンアルコールの「キンダープンシュ」という飲み物もあります。

ドイツ三大クリスマスマーケットを巡って個人的に一番気に入ったのはドレスデンでした。ぜひドイツに訪れた際は行ってみてください。

   



そして、ベルリンはみなさんご存じドイツの首都です。ベルリンの壁でご存じの方も多いのではないのでしょうか。そんなベルリンの壁を見ることができるのがシュプレー川沿いにあるイーストサイドギャラリーです。ここでは1km以上続くベルリンの壁を見ることができ、その壁にはさまざまな壁画が描かれています。とくに有名な作品は「兄弟のキス」で、戦後の旧東ドイツを支配していた旧ソ連のブレジネフ書記長と旧東ドイツのホーネッカー書記長の二人が描かれています。これは当時の旧ソ連と旧東ドイツの密接な関係を表しています。日本人の方が描いた作品もあり、散歩しながら見ることのできる美術館のようでした。そのあとはブランデンブルク門とベルリン大聖堂を訪れました。ブランデンブルク門はベルリンを象徴する門で、50セントコインの裏に描かれています。そして、ベルリン大聖堂はドーム型が特徴の教会です。ずっと眺めていられるほど美しい外観ですが、中も装飾も圧巻で展望スペースから360度景色を眺めることもできます。

     

そして、ネルトリンゲンはなんと「進撃の巨人」のモデルとなった場所です。「進撃の巨人」読者/視聴者にとっては大興奮間違いなしの場所です。私は「進撃の巨人」が大好きなので、事前に本屋でドイツ語版の進撃の巨人と赤いマフラーを購入して行きました。丸く街を囲むように壁が建設されており、オレンジ色の屋根が特徴の建物がずらりと並んでいます。壁は上ることができ、一周歩いて回ることができます。壁には多くの進撃の巨人ファンが残していったメッセージや絵があり、世界中から愛されている作品なのだと改めて実感しました。そして、街の中央にある聖ゲオルク教会の塔に上るとネルトリンゲンを一望することができます。ここからの景色が進撃の巨人すぎてとても感動しました。また、塔には看板猫がいて、私たちを迎え入れてくれます。

 

そして、ウルムはアインシュタインの生誕の地として有名な場所です。また、ウルムは小さな街ですが、世界一の高さを誇るウルム大聖堂があります。この世界一を誇るウルム大聖堂でもアインシュタインを見つけることができます。ウルム大聖堂はステンドグラスが美しいことで有名ですが、戦争の爆撃でほとんどのステンドグラスが破壊されてしまいました。そのため、今見ることができるステンドグラスは修復後の物であり、入って左奥側にあるステンドグラスにアインシュタインを含めた有名な科学者の絵、名前、そして公式が描かれています。また、アインシュタインの生家の跡地に建てられたモニュメントや、舌を出してふざけているアインシュタインのモニュメントを見ることができます。さらに市庁舎の壁画も美しく、豪華な天文時計を見ることができます。

        

そして、シュヴァンガウはノインシュヴァンシュタイン城を見に行くために行きました。ノインシュヴァンシュタイン城はシンデレラ城のモデルになった城であり、「城と言えばこの形」という理想の外観をしていました。実はノインシュヴァンシュタイン城に行ったのは9月なのですが、前のブログに書くのを忘れたので今回のドイツ国内の紹介に混ぜてみました。冬のノインシュヴァンシュタイン城は雪に包まれ、また違った美しさを見ることができるらしいので、もう一度冬のうちに行きたいと思っています。

今回、ドイツ国内を重点的に回って気づいたことが2つありました。それは、ドイツの交通費の安さと日本に対する自分の無知さです。

私は毎週末にドイツの各地を回っていましたが、日本で同じようなことをすると交通費が恐ろしいほどかかると思います。しかし、ドイツにはドイツランドチケットというものがあり、毎月49ユーロ(学生は29ユーロ)を支払えば、ICE、IC、ECという日本で言う新幹線にあたるもの以外は、すべての乗り物に追加料金なしで乗ることができます。また範囲指定もないため、ドイツ国内であればいくらでも乗ることができます。そのため、ミュンヘンからベルリンまでのICE代は支払って(東京から兵庫くらい)、ベルリン内はドイツランドチケットで楽しむということが可能になります。

また、ドイツの交通に関する豆知識なのですが、ドイツには改札がなく、そして乗り物のドアが手動です。

改札がないため無賃乗車し放題ですが、ランダムのチェックが入ったときにチケットを持っていないと、60ユーロの罰金が科せられます。ちなみに私は4カ月滞在していてランダムチェックにあったのは6回程です。そして、このチェックの中で罰金を支払っている人を見たことがありせん。

また、人が乗らないドアは開かないため、誰も乗らないのにドアがずっと開いていて寒い/暑いという状態になりません。さらに、閉まるのは自動であり、ある程度時間が経つと勝手に閉まるので遅延しているときにドアが開きっぱなしということもありません。交通事情は日本よりもドイツのほうが利用しやすいと感じることが多いです。

日本にドイツの交通事情が反映されれば、日本各地を旅行するのになと思ったのですが、よく考えると私は日本のことをよく知らないなと気づきました。日本に留学していたドイツ人と話をしていると、明らかに日本人の私よりも日本各地を回っていて、私の知らない日本をたくさん知っていることに気付きます。しかし、逆にそのドイツ人にドイツで回った地域の話をすると高確率で「行ったことがない」と言われます。留学マジックによる行動力の高まりは世界共通なのだなと思いました。ドイツ国内を知ることで日本に対する興味につながり、帰ったら日本のいろんな面を見てみたいと思うようになりました。

それから今月は私の誕生日があったので、巻き寿司パーティーを開きました。材料はアジアンショップ、スーパー、そしてシーフードショップでそろえました。お米、海苔、醤油をアジアンショップで買い、具材のキュウリ、アボカド、卵をスーパーで買い、サーモンとエビをシーフードショップで買いました。スーパーにも生のサーモンとエビは売っているのですが、火を通さないといけないものなので、寿司作る場合は必ず生食用のものをシーフードショップで購入する必要があります。そして、お米は炊飯器を持っていなかったので、鍋を使って炊いたのですが、とてもおいしく炊くことができました。こっちに来てサバイバル力がついてきていると感じます。また、友達がサクランボチーズケーキを焼いてきてくれてとても楽しい誕生日になりました。

   

(Sさん)

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