人間科学科

心理統計関係のテキストが出版されます

井関が執筆に参加した『計量パーソナリティ心理学』という本が1月20日付で刊行されます。
この本は「クロスロード・パーソナリティ」というパーソナリティ心理学のシリーズの一冊です。
パーソナリティはかつては社会心理学や臨床心理学で主に取り上げられる研究テーマでした。
最近では,より広く,発達心理学や進化心理学,さらにはビッグデータブームの後押しもあって行動経済学や神経経済学,コンピュータサイエンスの分野でも取り上げられるようになしました。
IBMのWatsonが文章をもとに書いた人のパーソナリティを推定できるといったニュースは記憶に新しいのではないでしょうか。
このようにさまざまな文脈で取り上げられるパーソナリティの研究を支えてきたのが統計学です。
『計量パーソナリティ心理学』は,パーソナリティの心理学的研究でよく用いられる統計的な分析を概説しています。
まだ他の日本語のテキストではあまり取り上げられていないような最新の手法まで取り上げているのが特色だと思います。

書影

このように,最新の統計手法まで扱っている本書ですが,井関は伝統的な分散分析についての章を担当しました。
この理由のひとつとしては,パーソナリティ研究では多変量解析を使うことが多く,案外分散分析については自分で使ったことがないという人がいるのではないかと思ったことがあります。
また,学部でひととおり統計学の基礎(特に,分散分析)を学んだはずの人でも,交互作用の概念の理解が十分でないことが多いような気がしていたからです。
そこで,パーソナリティの研究とも関係が深い,交互作用の概念とその分析方法について基本的なところから学習・再学習できるものとなるよう心がけて執筆しました。
分散分析,特に,交互作用について復習したいという方はぜひご一読ください。
(文責:井関龍太)