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【開催レポート】第3回ビブリオバトルを開催しました

みなさんこんにちは!コンシェルジュの岩下です。2/20(水)に開催した第3回知的書評合戦ビブリオバトルの様子をお届けします。

今回のビブリオバトルには、学生4名、職員1名の合計5名がエントリーしていた・・・はずなのですが、当日集合場所へやってきたのは学生1名、職員1名の合計2名だけ。ちょっぴりさみしいスタートとなりました。

しかし、バトラーの数は少なくても今回のビブリオバトルはギャラリーも巻き込んで大盛り上がりとなりました。せっかくなので、今回の激戦の様子をここで少しだけご紹介しますね。

厳正なるじゃんけんの結果、先攻は人間環境学科の鈴木さんに決まりました。紹介する本は『ロスト・トレイン』。ちなみに鈴木さんは前回、第2回のビブリオバトルでもトップバトラーを務めてくださいました。もう、立派な常連さんです。

「これは、主人公と鉄道マニアの女性が、失踪した鉄道マニアの老人を探す話です。手がかりは、老人が失踪する前に話していた『まぼろしの廃線跡』です。ミステリーなので詳しく紹介できないところも多いのですが、ラストは決してすっきりとした終わり方とは言えません。しかし、その終わり方がもたらす余韻が心地いいのです。なお、この文庫版の表紙に使われているイラストは、新海誠さんの『雲のむこう、約束の場所』というアニメーションのワンシーンです」

世の中には「廃線マニア」という鉄道マニアのジャンルがあるんですね。興味を引いたのか、ギャラリーからも鉄道マニアについての質問が多く寄せられました。

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後攻は職員バトラーの三浦さん。紹介する本は『護法急要辨(ごほうきゅうようべん )』という和綴じの写本(!)です。三浦さんは、ご自身の研究内容を交えた興味深いお話を披露してくださいました。

「これは古書店にて入手した本です。内容は、浄土真宗大谷派のお坊さん、南條神興(なんじょうじんこう)が明治3年に行った仏教と神道の関連についての講義を書き写したものです。しかし、この本のタイトルは仏教系の文献目録には載っていませんでした。そこで調査を進めると、この本のオリジナルにあたる本は関東大震災で焼失したらしいことが分かりました。そのため、この本は神興が明治3年に行った講義の内容を知るための唯一の資料、世界にひとつだけの本であることが分かったのです」

まるで推理小説のようなスリリングな展開に、集まったギャラリーからも大きなため息が漏れていました。

そしてすべての発表が終わり、今回のチャンプ本は鈴木さんが紹介してくださった『ロスト・トレイン』に決定しました!おめでとうございます(拍手)!

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▲喜びのポーズ!

【チャンプ本を紹介してくださった鈴木さんからのコメント】
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「ビブリオバトル」というゲームの名称から、真面目な本を紹介しなければならないと思っている人も多いようなのですが、そんなことはありません。何気なく読んで面白かった本があれば、ぜひその本を紹介してください。あなたが感じた本の面白さをいかにみんなに伝えるのかがビブリオバトルの醍醐味です。もっと気軽に、楽しく本の話をしましょう!
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今回のビブリオバトルには、ギャラリーとして表現文化学科の大島先生やK書店のKさんにもご参加いただきました。そのおかげで、ディスカッションも大いに盛り上がりました。このように、バトラーとギャラリーが一体となって楽しめるのがビブリオバトルの良いところですね。今後も、さまざまな立場の人にご参加いただきたいと感じました。

ゲームが終ったあとでみんなでわいわいと本の話をしていると、本来は出場予定だったバトラーが「すみません、寝坊しました・・・」としょんぼりしながらやって来て、オチがついたところで今回のゲームは解散となりました。遅刻バトラーには次回頑張ってもらいましょう。

こんな風に、大正大学のビブリオバトルはいつも賑やかに開催中です。本を読むのが好きな人、自分の知らない面白い本を知りたい人、あなたもビブリオバトルに参加しませんか?バトラー、ギャラリーともに大歓迎!

興味を持った人は、図書館カウンターもしくはラーニングコモンズのコンシェルジュデスクまでお申し出ください。

次回のビブリオバトルの予定は、詳細が決まり次第このブログやT-Poなどを通じてみなさんにお知らせします。楽しみにお待ちくださいね。

それでは、また ヾ(*'▽'*)o

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