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【開催レポート】第10回知的書評合戦ビブリオバトル

みなさんこんにちは、コンシェルジュの岩下です。

11/7(木)は、第10回知的書評合戦ビブリオバトルを開催しました。久しぶりにテーマを設定せずに開催した今回のゲームには、バトラー渾身のおすすめ本が出そろいましたよ!

それでは、今回のバトルの様子をご覧ください。

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▲最終的には、飛び込み参加を含めて5名のバトラーが参戦しました。
(5番目のバトラーは本文を読んでのお楽しみ!)

書名:ウィキッド〈上〉―誰も知らない、もう一つのオズの物語
著者:マグワイア,グレゴリー【著】〈Maguire,Gregory〉/服部 千佳子/藤村 奈緒美【訳】
出版社:SBクリエイティブ

最初のバトラーは、緑色のグッズを身に付けて登場したひろさんです。緑色は、この日紹介してくれた『ウィキッド〈上〉―誰も知らない、もう一つのオズの物語』の主人公・エルファバの肌の色に対するオマージュだそうです。ひろさん「これは、自由と正義を求めた少女エルファバが、なぜ『悪い魔女』と呼ばれるようになったのかを知るための物語です」。そんなひろさんは、劇団四季のミュージカル版『ウィキッド』を見て涙が止まらなかったそうです。「ウィキッド」という単語が、「邪悪な」という意味と「素晴らしい」という意味を併せ持った言葉だというのも興味深いですね。

 

書名:新書がベスト―10冊で思考が、100冊で生き方が変わる
著者:小飼 弾
出版社:ベストセラーズ

二番目に登場したバトラーは、久々の参加となるスケさんです。紹介する本は『新書がベスト―10冊で思考が、100冊で生き方が変わる』。スケさんは、普段からビブリオバトルに参加したり、Web上に本の感想を書いたりと、読んだ本のアウトプットを行うように心がけているそうです。この本では新書を読みこなすための読書術がたくさん紹介されていて、一度手にしたら次から次に新書を読みたくなること請け合いだそうですよ。ちなみにスケさんは、これまでに100冊・・・・・・とまではいかないまでも、50冊以上の新書を読んだのだとか!これからも、読んだ本の感想を聞かせてください。

 

書名:乙女の日本史 文学編
著者:堀江 宏樹/滝乃 みわこ
出版社:実業之日本社

三番目に登場したバトラーはアキさんです。紹介する本は『乙女の日本史 文学編』です。アキさん曰く「これまでの文学史は、いわゆる『おじさん』が書いていることが多かったんです。しかしこの本では、これまでの文学史と対比させる意味で『乙女』の目線で文学史を解説してくれているんです」とのこと。またアキさんは、芥川龍之介が恋人に宛てた手紙の一節を披露してくれました。このときばかりは、ギャラリー一同すっかり乙女の気持ちになって身悶えさせていただきました。

 

書名:ランドセル俳人の五・七・五 いじめられ行きたし行けぬ春の雨―11歳、不登校の少年。生きる希望は俳句を詠むこと。
著者:小林 凛
出版社:ブックマン社

四番目に登場したのは、図書館職員のいとうさんです。紹介する本は『ランドセル俳人の五・七・五 いじめられ行きたし行けぬ春の雨―11歳、不登校の少年。生きる希望は俳句を詠むこと。』。著者は、いじめがきっかけで小学校へ登校できなくなってしまいます。この本には、そんな生活の中で彼が詠んだ俳句と、俳句に合わせて描いたイラストが収録されています。収録作の中で特にいとうさんが好きな句は<冬蜘蛛が糸にからまる受難かな>で、これは著者が8歳の時の作品だそうです。いとうさんは「今回この本をみなさんに紹介したことで、もう一度この本をじっくり読み返したくなりました」と仰っていました。

 

書名:脳科学は宗教を解明できるか?
著者:芦名 定道/星川 啓慈【編】/冲永 宜司/杉岡 良彦/藤田 一照/松野 智章【著】
出版社:春秋社

本日最後のバトラーは、飛び入り参加のマツノ先生です。「今日は書評というより、むしろ営業にやってまいりました!」と言いつつ紹介してくださったのは『脳科学は宗教を解明できるか?』という本です。お言葉通り、著者のひとりにはマツノ先生のお名前があります。マツノ先生「ベンジャミン・リベットの実験によって、人が指を動かす時、その人が指を動かすという決定を下す前に、脳はすでに活動を始めていることが分かりました。果たして人間の『自由意思』とはどこにあるのでしょうか。また、この事実を前に、我々は法律や宗教、そして宗教体験をどのように捉えたら良いのでしょうか」。この問題について詳しく知りたい方は、マツノ先生のラーニングコモンズレファレンスへ参加してみては?次回は11/21(木)15:00~17:00の開催です。

以上で、今回の紹介本5冊が出そろいました。

厳正なる投票の結果、今回のチャンプ本は・・・・・・アキさんが紹介してくださった『乙女の日本史 文学編』に決定しました!おめでとうございます★

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▲右上はアキさんのピースサイン!

それでは、今回のチャンプ本を紹介してくれたアキさんへのインタビューです。

Q:ビブリオバトルへの参加は何回目ですか?
A:1回目。

Q:この本を選んだきっかけは?
A:高校時代、パート1の『乙女の日本史』を読み、ハマリ、パート2が出た!と聞いた時に本屋に走って買いに行った本です。今回、乙女の日本史シリーズのどちらにしようか迷いましたが、「日本史」よりも「文学史」の方が知られていない魅力があるのではないかと思い、この本にしました。

Q:今回の勝因は何だと思いますか?
A:私の紹介が上手だったのではなく、本の魅力が勝因だと思います。ボロボロの紹介を本がフォローしてくれた感じです。

Q:最後に一言どうぞ!
A:本を読んで、面白い!と感じ、皆に紹介したい!と思っても、なかなか機会が無かったりしますが、ここなら全力で出来ます!皆のおすすめ本も知ることが出来ます!新しい本の魅力を知ることが出来ますよ。

アキさん、初参加にして大活躍でしたね。これからも、ぜひ熱いトークを聞かせてください。

次回の知的書評合戦ビブリオバトルは、11/27(水)13:30からの開催です。テーマは「21世紀」。たとえば「21世紀初の○○」を扱った本、「21世紀の□□といえばコレ!」という本、「21世紀なのに△△」の本などなど、あなたの「21世紀」にまつわる本を教えてください。(「21世紀に出版された本」でもOK!)

それでは! ヾ(*'▽'*)o

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