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ラーニングコモンズのブログ

『震災復興と宗教』を読む

みなさんこんにちは、コンシェルジュの岩下です。

1/9(木)は、齋藤知明先生によるラーニングコモンズレファレンス~授業の合間に受けるガチ・レクチャー~が開催されました。

今回は「宗教学が震災復興を研究するとこうなる!」という主題のもと、稲場 圭信,黒崎 浩行 (著, 編集)『震災復興と宗教』を書評しました。

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▲「震災復興と宗教」は、大正大学にとっても大きなテーマです。

今回の参加者たちには、事前にそれぞれの担当の章が割り当てられていました。ひとりずつ担当の章のまとめを作成し、当日はこれを全員の前で発表します。その後、評者を交えて参加者全員でディスカッションを行いました。

書評の内容について大勢で意見を交わすことは、物事を違った角度から見ることでもあります。これは、特に評者にとっては大きな刺激となります。

実は、優れた書評を書くためには、このような刺激をたくさん受けることが重要なんです。

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▲本書の著書の一人である星野先生も特別参加してくださり、ご意見をいただきました。
ありがとうございます!

齋藤先生によると、優れた書評とは以下の二つの特徴を備えているそうです。

  • 対象の本(論文)をメタに読むことができている。
  • 筆者の気付かなかったことに、評者が気付いている。

「メタに読む」というのは、分かりやすくいえば「本(論文)全体の構造を見渡せるように評すること」です。その上で、筆者の「言いたいこと」を越えた部分を指摘することができれば、書評として大成功というわけです。

そのため、今回のようにひとつの本をめぐってディスカッションすることは、優れた書評を書くにあたってとても有効な訓練となるのです。

みなさんも書評を書くときには、ぜひ今回の齋藤先生のお話を思い出してくださいね。

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▲齋藤先生による総括。

ところで、齋藤先生によるラーニングコモンズレファレンスは今回で最終回となります。

齋藤先生はトータル二年近くに渡ってラーニングコモンズレファレンスをご担当くださいました。長い間本当にどうもありがとうございました。時に楽しく時に厳しい齋藤先生のご指導は、学生さんたちの心をぐっとつかんで離さない魅力に満ちていました。先生のお話を通じて、改めて学問の面白さに触れた学生さんも多かったのではないかと思います。

ラーニングコモンズとしても、今後はこれまでとは違った形で齋藤先生と学生さんを繋ぐ場を提供できれば嬉しく思います。

それでは、また! ヾ(*’▽’*)o

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