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【開催レポート】テーマ→「フリー(指定なし)」で知的書評合戦ビブリオバトル

みなさんこんにちは、図書館の須藤です。
6月18日(水)に知的書評合戦ビブリオバトル テーマ→「フリー(指定なし)」が開催されました。
7名のバトラーに、とにかくおすすめしたい本を紹介してもらいました。

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書名:神去なあなあ日常
著者:三浦しをん
出版社:徳間書店

一番目は、職員一年目のSHUさんです。
紹介する本は『神去なあなあ日常』です。2014年に映画化もされた本です。
今回は「なあなあ」の意味、「林業の仕組み」、「村の風習」の三点を中心に説明してくれました。
SHUさんはこの本を読み、山村で人々がどのような生活をしているのかがわかり、主人公が成長していく姿に共感したそうです。

 

書名:人には言えない…大人の心理テスト
著者:齊藤 勇【監修】
出版社:日本文芸社

二番目は、川端さんです。
紹介する本は『人には言えない…大人の心理テスト』です。
この本は、他の心理テストの本とは違い少々マニアックな内容になっているそうです。内容は自身で直接見てのお楽しみです。
実際に心理テストをやりながら自身の感想を交えて紹介してくれました。
自分の直感で選択肢を選びながら、仲のいい友人と楽しみながら読んでほしいそうです。

 

書名:半分の月がのぼる空
著者:橋本 紡
出版社:アスキー・メディアワークス

三番目は、鴨井さんです。
紹介する本は、『半分の月がのぼる空』です。
不治の病におかされた少女と主人公の恋愛を描いたライトノベルです。
人を好きになること、死と向き合うことについてやわらかく書かれているそうです。

 

書名:ダイナー
著者:平山 夢明
出版社:ポプラ社

四番目は、天月堂さんです。
紹介する本は、『ダイナー』です。第13回大藪春彦賞と、第28回日本冒険小説協会大賞をダブルで受賞した作品です。
天月堂さんは表紙買いしたそうで、ジェットコースターに乗っているような、ハラハラした展開で一日で読み終えたそうです。
殺し屋が集まる料理屋のウェイターになった主人公の物語です。暴力表現もありますが、聞いているだけでも美味しそうな料理がたくさん出てくるそうです。

 

書名:マンゴスチンの恋人
著者:遠野 りりこ
出版社:小学館

五番目は、たかせさんです。
紹介する本は、『マンゴスチンの恋人』です。セクシャルマイノリティの主人公の恋愛について書かれた本です。
たかせさんは、主人公に共感できる部分が多くあるそうで「恋愛対象が違うだけで自分とはあまり違わないのかな」と感じたそうです。
また、「悩んでいるからこそ台詞が的を射ている」
「自分と違う人を認められるような人になりたい」と感じたそうです。

 

書名:シューマンの指
著者:奥泉 光
出版社:講談社

六番目は、えりんぎさんです。
紹介する本は、『シューマンの指』です。音楽の本と他に推理小説の面もあるそうです。
「芸術としての音楽として書かれているが、クラシック音楽に興味のない人にも読んでほしい」と言っていました。
最後の10ページには賛否両論あるそうなので、理由は自身で直接読んで確認してみてください。

 

書名:ウルトラマンメビウス―アンデレスホリゾント
著者:朱川 湊人
出版社:光文社

七番目は梨桜(リオ)さんです。
紹介する本は、『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』です。
梨桜さんには、ウルトラマンについて熱く語ってくれました。
「映像を見てからの方がよりわかりやすいが、映像を見ていない人にも十分楽しめる内容になっている」そうです。
また、映像化されていない部分の描写もあるそうです。

 

 

以上で六名のバトラーによる本の紹介が終了しました。

次は投票タイムです。さて、投票の結果は・・・・・・・。

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接戦を制したのは、たかせさんの紹介した『マンゴスチンの恋人』です。

では、たかせさんへのインタビューです。

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Q:ビブリオバトルへの参加は何回目ですか?
A:今回が初めてです。

Q:この本を選んだきっかけは?
A:私の周りにも、同性愛者や性同一性障害の人がいます。
性同一性の子は家族に打ち明け現在病院で治療中ですが、同性愛者の人はいまだ家族に打ち明けられないまま。
家族に認められなかったらどうしよう。友達が元を去ってしまったら。
彼らの中にはそういう思いも少なからずあると思います。
私は、この『マンゴスチンの恋人』をきっかけに、セクシャルマイノリティに対する考えが少し変わりました。
この本は性についての問題を知るきっかけとして非常に親しみやすいと思います。
是非みなさんに『マンゴスチンの恋人』を読んで、自分と異質な者でも認められるようになって欲しいと思いこの本を推奨しました。

Q:今回の勝因は何だと思いますか?
A:この本が「身近にある繊細な問題」を取り扱っているからだと思います。
毛嫌いする程異常な性癖でもなく、退屈する程平凡な恋愛でもない。
どこか日常的で共感できる、けれど実際には非日常が散りばめられている本書だからこそきっと老若男女問わず多くの人々に興味を惹くのではないでしょうか。

Q:最後に一言どうぞ!
A: 私も実森のような女の子とお付き合いしたいです!
誰か可愛い女の子、友達になりましょう。

次回の知的書評合戦ビブリオバトルは、6月30日(月)13:30~を予定しています。

詳しくはT-Poのお知らせをご覧ください。

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