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ラーニングコモンズのブログ

7/6 ビブリオバトル テーマ:「いきる」

皆さんこんにちは。学習サポーターの中村です。

今回は先日行われたビブリオバトルの様子をレポートしていきたいと思います!

私は今回、なんとバトラー(発表者)として参加しました! 発表する側から見たビブリオバトルをお伝えできたらと思います。

 

さて、今回のテーマは「いきる」です。何をもって「いきる」とするかは人それぞれ違いますよね。私には少し難しいテーマに感じましたが、バトラーの皆さんがどのように「いきる」ことを捉えているのかはとても興味深いです。 では、さっそくビブリオバトルをはじめましょう!

 

トップバッターは私、中村です。緊張して手も声も震えますが、頑張って発表します!

紹介する本は『重力ピエロ』。

 

書籍名:重力ピエロ

著者:伊坂幸太郎

出版社:新潮社

 

悲しい過去を持ったある家族と、周りで起きる連続放火事件、そのふたつをグラフィティアートがつなぐミステリーです。題材としては重たい印象を受けますが、読んだ後に不思議と爽快感を味わえるところがこの物語の魅力だと思います。この本の中の「いきる」とは、決して本文中にはっきりと答えがあるわけではありません。語り手の「私」と弟の「春」が、辛い過去を持つ中でどう生きてきたのか、また放火事件を通してこれからどのように生きていくのか。兄弟の選択からそういった面が見えてくるところに、私は「いきる」を感じました。

ちなみに、この小説は映画になっていて、そちらもかなりおすすめです!

 

次の発表は前回のチャンプ本紹介者であるアダチクミンさんです。私の拙い発表の後だと、アダチクミンさんのしゃべりの上手さに改めて圧倒されてしまいます……!

ご紹介の本は『フューチャー・イズ・ワイルド』。

書籍名:フューチャー・イズ・ワイルド

著者:ドゥーガル・ディクソン他

出版社:ダイヤモンド社

 

人類が絶滅した500万~2億年後の世界はどうなっているのか? 私は想像したこともありませんでしたが、この本では専門家の方々が考えた未来の地球の姿が垣間見えます。はるか先の地球は、ゾウくらいの大きさのイカが制圧しているかもしれないんだそうですよ……!! そんな新たな進化論を提示する『フューチャー・イズ・ワイルド』を、アダチクミンさんは幼いころから読んでいたそうです。内容は難しいけれど、写真が多くて見ているだけでも面白かったんだとか。本は苦手だな、と感じている方にもおすすめできそうですね。

 

続きまして、三人目は初参加のハヤツさん。ご紹介の本は『ゴールデンカムイ』。

書籍名:ゴールデンカムイ

著者名:野田サトル

出版社:集英社

 

現在も連載中のこの作品。日露戦争後の北海道を舞台に、兵士の杉元(すぎもと)とアイヌ人の少女アシリパが、黄金を求めて旅をする物語です。ハヤツさんはおすすめポイントとして、アクションシーンでの戦い方が理に適っていることを挙げていました。また、アクションだけでなく、他の生き物を殺生して生きていく(ここに「いきる」を感じたそうです)ところは、グルメ漫画的要素もあり見どころとのこと。アクションとグルメ、なかなかない組み合わせに興味をそそられました。

 

最後はビブリオバトル久々の参戦、山本先生。ご紹介の本は『友は野末に』。

書籍名:友は野末に 九つの短編

著者名:色川武大

出版社:新潮社

 

別名で『麻雀放浪記』という小説を書く作者が、死をひとつのテーマとして書いた短編集です。友人の死などを経て、死ぬことに恐れを感じなくなった色川さんの考えに、同年代の山本先生は感銘を受けたそうです。「生きるとは死なないこと。頭の隅に『自分も死ぬのだな』という考えを残してくれる作品なので、若い人にもぜひ読んでほしい」とおっしゃっていました。「いきる」を、逆の観点ともいえる「死」から考えさせられる一作です。 山本先生のプレゼンでは、「本の装丁がいい。本に空気が入るようになっていて、本が生きている」と説明されていた場面が印象に残りました。その装丁を言葉で説明するのは難しいので、ぜひ単行本を手に取ってみてほしいと思います。

 

以上で、バトラー全員の発表が終了しました。チャンプ本に選ばれるのは果たしてどの作品なのでしょうか?

 

ギャラリーの方も含め、参加者全員で一斉に指をさします。 結果は……。

 

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6票中3票の得票で、ハヤツさんの『ゴールデンカムイ』がチャンプ本になりました! 山本先生もお読みだったそうで、「これは面白いよ!」と太鼓判の作品です。皆さんもぜひ、お手に取ってみてくださいね。

 

さて、今回のビブリオバトルレポートはいかがだったでしょうか? 私は初めてバトラーとして参加してみて、本の魅力を伝える難しさを痛感しました。チャンプ本に選ばれないとやっぱり悔しい!

ですが、参加したからこそ他のバトラーさんの表現の上手さや話題に惹きこむ力を強く感じることができ、以前よりも楽しいビブリオバトルとなりました。

皆さんも、お気に入りの本を携えて参加してみてはいかがでしょうか? きっと新しい発見が待っていますよ!

 

次回のビブリオバトルは7月27日(水)の13:30から開催予定です。テーマは、チャンプ本を紹介してくださったハヤツさんからいただいた「成長」。皆さんのご参加をお待ちしております! それでは、中村でした!