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綜合仏教研究所

【開催御礼】公開講座「古代インド仏教の修行における知の位置付け」について

2014年9月26日(金)に、ドイツ ハンブルグ大学 写本文化センターよりマルティン・デルハイ(Martin Delhey)先生を講師にお迎えし、標記の講座を開催いたしました。

 

内容としては、現代のヨーロッパと古代インドにおける仏教観について、仏教が果たした役割の差異を中心にお話しいただきました。

 

 『アドー(Pierre Hadot)』を例に挙げ「現代ヨーロッパでは、西洋古代哲学は人生を豊かにするものであると考えられているが、仏教については宗教的な実践をイメージする人が多く、古代インド仏教修行者が行っていた知的な試みについては関心を持つ人が少ない」と解説くださいました。

しかしながら「スティラマティ(安慧)やアビダルマの論師たちは、悟りや世界の有様を厳密に議論しており、その洗練された議論の蓄積は仏教徒でない人々にとっても有益なものであり、さらに仏教を学ぶことで培われる世界観や倫理観は多くの人々を勇気づけるものである」とお話くださいました。

 

質疑応答では、デルハイ先生と当研究所の研究員との間で、大乗仏教の成立や、Mahāyāna(大乗)という言葉をどのように考えるかなどの活発な議論が交わされ、講座終了後も唯識などについての議論がされていた様子が印象的でした。

 

形而上学的な内容を含むため、難しい部分もありましたが、会場はDelhey先生の講義を聴き入っており、有意義な時間となりました。

 

マルティン・デルハイ先生をはじめ、ご来場いただいた皆様に厚く御礼を申し上げます。

 

 

綜合仏教研究所事務局

 

 

 

   マルティン・デルハイ講師 ご講義の様子      質疑応答では活発な議論がなされました

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デルハイ先生 質疑応答風景.JPG