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綜合仏教研究所

【開催御礼】公開講座「高楠順次郎を解剖する -仏教学者&教育者&事業家& 政治家? その多彩な活動を探る-」

綜合仏教研究所では、11月24日に石上 和敬 先生(武蔵野大学 教授)をお迎えし、標記の講座を開催いたしました。

以下、三浦 周 非常勤講師の報告レポートです。

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 日本の近代仏教学の嚆矢を南條文雄(1849‐1927)とすることに異論はないでしょう。ただし、帝国大学を中心に形成された近代学問のなかで「仏教学」という学問領域を築いたのは高楠順次郎(1866‐1945)といえます。19世紀から20世紀にかけて世界を席巻した「言語と人種」という問題の渦中に高楠がいたからこそ、日本の仏教学は成立したといってよいでしょう。

仏教学のオピニオン・リーダーであったからこそ高楠の業績は仏教学者という肩書きにおさまるものではありません。本講演の「高楠順次郎を解剖する」という刺激的なタイトルは、これを端的にあらわします。その高楠の多面性について、高楠を学祖と仰ぐ武蔵野大学から石上和敬先生をお招きしご講演いただきました。

 夙に有名な英国オックスフォード大学への留学(南條文雄の紹介でマックス・ミュラーに師事)、反対にあまり周知されていない国際世論の形成(対黄禍論)を目的とした外交使節としての渡欧(末松謙澄の秘書官として)を主に高楠の人物関係からご講演いただきました。また、帝国大学での梵語学講座や大正新脩大蔵経の編纂といったエポックな事象に隠れがちなインド学の重要性(辻直四郎へと継承)、女子教育の必要性(武蔵野女子学院の設立)といった高楠の指摘についても言及していただきました。

貴重な講演を賜りました石上先生に厚く御礼申し上げます。

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ご来場いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

綜合仏教研究所では、今後も研究の第一線で活躍されている先生方を講師としてお呼びする予定です。予約不要・参加費無料ですので、皆様ぜひ、ふるってご参加ください。

綜合仏教研究所事務局