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綜合仏教研究所

【開催御礼】公開講座「インド密教研究における近年の動向」

綜合仏教研究所では、12月19日(水)に、一般財団法人人文情報学研究所 主任研究員の苫米地 等流先生を講師にお迎えし、公開講座を開催いたしました。

 以下、横山 裕明 研究員の報告レポートです。

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近代仏教学が成立して以降、インド密教という分野は原始仏教や大乗仏教といったメジャーな研究の陰に隠れて長く注目されずにいました。しかし、近年になってインド密教の研究は飛躍的な発展を遂げ、次々とサンスクリット校訂テクストや研究論文が公表されています。このような経緯を踏まえてインド密教研究の近年の動向についてご講演いただきました。

 まずはインド密教研究の前史から黎明期に活躍した研究者の動向および代表的研究についてご紹介いただきました。当時の密教文献の雑駁な扱われ方や誤解されていた事柄を交えてお話いただいたことで、密教研究が紆余曲折を経て今日に至っていることが改めて具体的かつ明確に理解できました。

 次に、中期密教文献の『大日経』『初会金剛頂経』『理趣経』から後期密教文献の『秘密集会』『ヘーヴァジュラ』『サンヴァラ』『カーラチャクラ』を個別に取り上げて、先行研究を概説していただきました。適宜当時の研究事情やエポックメイキングな事柄を説明していただき、研究が段階的な発展を遂げてきたことについて多くの疑問を解消することができました。

 そして、直近の研究機関や学派の動向および新出のサンスクリット写本を明らかにしていただき、最後は一覧図を用いて密教研究の現況を解説していただきました。これらは密教の研究を進めていく上で必須の情報であり、今後の研究に向けて大きな指針を頂戴しました。補助資料の配付に加え、プロジェクターで資料写真を見せていただくことで理解もより一層深まりました。貴重なお話を賜りました苫米地等流先生に心より御礼申し上げます。

 



  

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ご来場いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

綜合仏教研究所では、今後も研究の第一線で活躍されている先生方を講師としてお呼びする予定です。予約不要・参加費無料ですので、皆様ぜひ、ふるってご参加ください。

綜合仏教研究所事務局