学部・大学院FACULTY TAISHO
日本史コース
【中世史ゼミ】木下ゼミの大阪・京都巡見報告
木下ゼミの1・2年生の有志で、大阪・京都に巡見に行きました。
日帰りという慌ただしいスケジュールでしたが、
木下先生の専門である畿内の戦国時代を体感できるような有意義な一日を過ごすことができました。
まず、今回の第一の目的である高槻市立しろあと歴史館にて開催中(~12月14日まで)の
特別展「戦国動乱の畿内―足利将軍家と細川京兆家の分裂―」を見学しました。
木下先生の専門は畿内の戦国史のため、関東圏内では、なかなか専門に近い展示がないこともあり、
先生の直接の解説を受けた今回の展示見学は貴重な機会でした。

◎特別展が開催中の高槻市立しろあと歴史館
歴史館では担当学芸員の川元さんにはいろいろと便宜を図っていただきました。ありがとうございました。
次に歴史館に隣接する高槻城跡を見学しました。この城はキリシタン大名として著名な高山右近ゆかりの城です。

◎高槻城跡
その後、第二の目的に向かいました。市内にある畿内戦国時代を代表する山城・芥川城です。
芥川城は〝天下人の城〟ともいうべき城で、戦国時代の畿内権力を象徴するような歴史的に重要な城です。令和4年には国の史跡にも指定されています。

◎城の入り口付近

◎堀切
城跡は復元や整備されたものでなく、傾斜もきついところもありましたが、比較的わかりやすい順路であり、
迷うことなく山頂の主郭までたどり着けました。とはいえ、事前の準備は必要です。
道中には堀切や石垣も残っており、かつての壮観な城の名残を感じられます。

◎今も部分的に残る石垣
山頂の主郭からは大阪を一望でき、自分が天下人となったような気分を味わえます。名だたる戦国大名たちもこの景色を見たことでしょう。

◎山頂の主郭

◎山頂から京都方面を望む
その後、日が暮れはじめるなか、最後はやはり畿内を代表する勝龍寺城跡を見学しました。
ここは明智光秀や細川ガラシャ、細川藤孝(長岡幽斎)ゆかりの城で、京都府の長岡京市に所在します。
櫓などは復元されたもので当時の建物は残ってはいませんが、現在は土塁や堀跡などが残されています。
夕暮れのなかの勝龍寺城は、戦国時代の儚さを象徴するような姿でした。

◎勝龍寺城
本格的な京都巡見は、4年次のゼミ合宿までお預けですが、貴重な史料を間近で見られたことや、
歴史上の舞台となった城を実際に登ることができるなど、充実した巡見でした。
