学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

公共政策学科

ご入学おめでとうございますー公共政策学についてちょっと一言

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

 あいにく新型コロナウイルス感染拡大が社会問題となったタイミングでの入学ということになりましたから、さっそく入学式から大きな影響が出てしまいました。また、今後の皆さんの学修スケジュールも状況に応じて変えていかざるを得ないであろうと思います。

 しかしながら、迎え入れる私たちは日々の情勢変化を踏まえつつ最善を期す決意で取り組んでいますので、どうか安心して当面の自宅での学修に励んでください。

 さて、皆さんがこれから学んでいくことになる「公共政策」のイメージについてちょっと触れたいと思います。

 新型コロナウイルスによって、北イタリアやニューヨークをはじめ世界中で死者が激増するなど大変な事態となっていますが、この問題をみなさんはどう見ていますか?

 大規模自然災害に匹敵するほどのこうした危機的状況において、人間はパニック心理、あるいはそれとは対極的な「自分は大丈夫だろう」とか「まだ大丈夫だろう」(これらを正常性バイアスと言います)といった感覚に陥りやすいのですが、こうした社会心理も視野に入れながら、各国は社会のダメージを最小限にとどめるために新型コロナ問題に取り組んでいます。このように、いかなる手立てを講じていくべきかと政府が模索しているものは、まさに前例がない中での手探りの公共政策と言えます。

 新型コロナ問題は世にあまたある政策課題の中でも最高に厄介なもののひとつに違いありませんから、それを解決する術を考えるといったら途方に暮れる思いになるかもしれませんね。ただ、大リーグで活躍する大谷翔平選手だって野球を始めた頃はキャッチボールやバットの素振りからだったはずです。

 実践的な課題解決能力を培うには学問だけでなく経験も必要ですが、その力が適用できる分野は行政だけに限りません。民間企業だって、そうした能力を持つ人を求めています。

 大正大学の公共政策学科で一から学び始めることで、将来はみなさんが各界でさまざまな難題を解決に導く人材として育つことを願っています。

大正大学 副学長
首藤正治

GO TOP