学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

公共政策学科

公共政策学科2年生 長井市・飯豊町フィールドワーク実習(塚﨑先生・本田先生より)

                  長井市・飯豊町フィールドワーク報告

 長井市と飯豊町チームの学生10名は、1017日~1021日の45日で、長井市と飯豊町にフィールドワークに行きました。
 1日目の1017日、到着した長井駅では、置賜自給圏推進機構共同代表でもあり、大正大学の客員教授も勤めておられる菅野芳秀先生に出迎えていただきました。菅野先生からは、これからの5日間のフィールドワーク中、地域と向き合う上で踏まえるべき観点を教えていただきました。「地域に分け入り踏み込んでいくこと」、「地域のありのままを受け入れ、肯定し、感謝すること」、「地域の歴史や文化を踏まえ、地域を縦軸で見ること」、「全ての地域は先人の体温を伴った願いの総和であることを理解すること」という4つの観点です。

 翌朝、菅野先生が中心となって取り組まれてきた、レインボープランに関わる施設であるコンポストセンターを訪れました。コンポストセンターでは、長井市の市民の台所から出る生ごみから、堆肥を作っています。コンポストセンターで作られた、堆肥は、市内の農家や市民に販売され、その堆肥を活用して豊かな土で育てられた野菜や米は、学校給食に活用され、レインボープラン認証農産物として販売され、地域の自給率向上にも役立っています。コンポストセンター見学の後、菅野先生からレインボープラン創設の経緯、現状・課題等についてお話を伺いました。


菅野先生と長井市レインボープランコンポストセンターにて

 3日目の午前中は長井市の水路を巡って街歩きをしました。その後、向かった飯豊町役場では、後藤幸平町長から歓迎のご挨拶をいただきました。その後、飯豊町企画課の高橋弘之課長に「人口減少時代における持続可能なまちづくりについて」と題して、ご講義いただきました。飯豊町の美しい景観の写真とともに飯豊町の概要について説明があった後、飯豊町は、バイオマス産業都市、SDGs未来都市、気候非常事態宣言、ゼロ・カーボンシティ宣言を旗印に掲げ、住民参加の下、先人たちから受け継いできた文化や伝統を大事にしながら持続可能な地域循環型社会を目指して、新たな農山村のロールモデルを創り上げようと様々な取り組みを行っていること等についてお話がありました。

 飯豊町では、高橋課長のご講義で触れられた、持続可能なまちづくりのための取り組みに関連した、飯豊電池バレー構想の拠点、エコタウン椿の住宅団地、米沢牛の排泄物を活用して発電を行っているながめやまバイオガス発電所、中津川森人会、雪室施設、中津川バイオマス(株)、シェアハウスRE:BAUMなど沢山の場所を訪問させていただきました。

 東京に戻る日の21日の午前中に振り返りの会を開きました。振り返りの会には、菅野先生と高橋課長にもご参加いただきました。フィールドワークにおいて、学生達は、長井市と飯豊町の様々な取り組みを自分の目で見て、様々な方々から直接お話を伺い、多くを学び、考えさせられたようです。振り返りの会やフィールドワークノートのまとめでは、「実際に見てみないとわからないことがたくさんあった」、「地域社会の課題解決には先人の思いや歴史・伝統を知ることが大事だということがわかった」、「自分の地元の歴史や文化について今後深く調べていきたい」、「持続可能な地域づくりにおいて、人と人とのつながりを活かし、連携・共働していくことが重要だということがわかった」、「事前に長井市や飯豊町について調べたことにより、フィールドワーク中の理解の度合いが深まり、突っ込んだ質問ができた」、「フィールドワークで得た経験を今後に活かしたい」といった発言や記述がみられました。

 フィールドワークが充実した実り多い学びの機会となったのは、ご協力いただいた方々のお陰です。とりわけ菅野先生と高橋課長には、フィールドワークの準備の段階から大変お世話になり、温かいお心遣いを賜りました。心より感謝申し上げます。


最終日、菅野先生、高橋課長とホテル・スロー・ビレッジの近くで

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