学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
高齢者のライフストーリーからの学び
大正大学社会福祉学科は、地域の方々から学ぶ場を大切にしています。その一例として3年生プロジェクト研究の中での体験学習を紹介します。
学生は、北区の王子光照苑地域包括支援センターのソーシャルワーカーにお誘いいただき、高齢者宅に2回訪問し、ライフストーリーを聴き、文章化してお返しするプロジェクトに協力させていただきました。
この企画は、王子光照苑地域包括支援センターの「わたしたちの物語~時代をつなぐ語り~」として企画されたもので、高齢者が人生を振り返ると共に、次世代にその歴史や生きる知恵を伝え、聴き手は高齢者の人生から学び、それらを文章化してお返しするというものです。地域包括支援センターのソーシャルワーカーによる高齢者と学生双方へのご配慮と調整のおかげで、高齢者にとっても学生にとっても、楽しい出会いと学びの場となりました。
以下は、学生の感想です。
「今回うかがったYさんの話は、20年程度しか生きていない私たちと比べてとても驚かされるような点が多かったです。例えば、旅行で海外や日本中をめぐっていたり、書道を70年続けていたり、とても貴重なお話をうかがうことができました。また、作品をみてもらった際に、短歌をやっていたことから、とても丁寧に添削していただけたことがとても印象深かったです。間違ってお話しを解釈している部分から、細かな言葉遣いの部分にも指摘いただきました。これらをふまえて、ライフストーリーの修正と今後の学びに変えていきたいと思います。」(3年高石拓実)
「高齢者の生活歴を聞いて、楽しい過去もつらかった過去も笑顔で話す姿を見て、そんなふうに年の重ね方をしたいと思いました。今回、お聞きした話は、何十年と生きてきた中でのほんの一部であり、1人で理解することの難しさを学びました。高齢者の方が生活歴を話して、自身の過去を振り返り、若者に伝える機会、それを聞いた私たちが学びを得ながら作品という形で、相手にも取り巻く環境にもその情報を伝える、双方に良い影響のある、意義のある活動だと改めて感じました。」(3年橘優希)

(文責:神山裕美)
