学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

クリエイティブライティングコース

「第3回 表現学部 南三陸プロジェクト」報告(2)

今年で三回目を迎えた「表現学部 南三陸プロジェクト」が9月4日から9月9日にかけて実施されました。このプロジェクトは2011年の夏から実施され、今回で3回目。その年の春に実施された宮城県南三陸町への大正大学の復興支援を受けて、夏に表現学部が実施する復興支援活動です。そのメインは入谷八幡神社で開催する地元との交流会。表現学部初年度教育の一環として実施している「ねぷた製作」を取り入れたもので、地元の人たちに好評をもって受け入れられています。
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9月4日朝、南三陸町へ表現学部の学生15名と教員7名がバスで出発。昨年に比べると東北道の工事も少なくスムーズに15時頃、南三陸町入谷地区にある「まなびの里 いりやど」に到着。
「いりやど」は大正大学が中心となって運営する研修施設。今年3月に完成し、本学だけでなく、東北支援の拠点として活用されています。例年のメイン会場になっている入谷八幡神社や入谷公民館に近接し、今年はその活動もグッと楽になりました。
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2日目から始まった交流会準備のメインは「ねぷた」の製作。当日の天候は曇り。しかし、さらに天気が悪くなるとの予報もあり、ねぷた製作は急遽お借りした農協の倉庫でスタート。同時に交流会用のステージも現地で材木を調達して完成を目指しました。
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 3日目は予報とは違ってお天気となり、一気に作業も進みます。ステージは完成し、その日の午後にはねぷたも7割完成と作業は順調に進みました。ねぷたは最終的に八幡神社に展示するため、完成は設置場所での作業となります。そのため7割完成状態で農協倉庫から八幡神社に運ぶことに。未完成とはいえ、高さ3メートル、底面も3メートル四方はあるねぷた。これを7、800メートルは離れた山の中腹にある八幡神社境内に移動させなければなりません。これは大仕事。参加メンバー全員が担ぎや誘導、途中交代をしながら何とかねぷたを境内に運び入れました。
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その後、16時より全員でYES工房を見学。持続的な震災復興を実現するには、地場産業の育成も欠かせません。その拠点として震災直後より活動を開始しているのがYES工房です。地元の旧小学校を改造して作られた工房は懐かしさいっぱい。ここではいまや地元のゆるキャラとして有名な「オクトパス君」を核として、地元の名産でもある蚕の繭を利用したお土産品の製作、またレーザー光を使って材木を加工した企業のノベルティー製作など、その活動の広がりは、見学する学生にとってもいい勉強になったと思います。
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その夜は夕食後、村の集会場に向かいました。ここでは次週開かれる八幡神社秋例祭で行われる伝統芸能「打囃子」の練習が行われていました。この舞は京都の祇園囃子にルーツがある獅子舞で、地元各地区持ち回りで行われるため、毎年の舞の出来が地区対抗の様相もあるとか。そのため練習にも迫力がこもっています。小学生から大人まで一同となって舞の練習をする姿は真剣そのもの。近所の中学校ではお爺さんやお婆さんを中心に祭りに使う花飾りなどの製作が行われていました。静かな農村風景の中に、こうした濃厚なコミュニティがあることを肌で知って、逆に都市の人間関係の希薄さを実感した学生も多かったと思います。
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4日目に入ると天気がどんどん悪化するとの予報が伝わってきました。今夜には雨、そして交流会当日も雨との予想に開催場所の変更など、最悪の場合の対応をどうするのか? 学生・教員ともども判断に迷うことしきりでした。ひとまず今夜の雨に備えて、八幡神社に設置したねぷたを再び農協倉庫に移動させることに。いやはやなんともの事態です。
メンバーの間には、重苦しい気分も広がったのですが、午後からの凧作り、ゴム鉄砲、バルーンアートのワークショップでの子どもたちがはしゃぐ姿には、なごまされました。同時並行して教員を中心に祭飾り用のミニ灯籠を製作。慣れない手つきではありましたが、夕方には87個もの灯籠を完成させました。
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(大島 記)
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