学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

宗学コース

【天台学研究室だより】水曜礼拝ならびに霜月会のご報告

[水曜礼拝]

11月18日(水)昼休み、礼拝堂にて天台宗主催の二回目の水曜礼拝となります。今回の水曜礼拝が、今年度の天台宗最後の担当ということもあり、一回目の水曜礼拝よりも多くの学生が出仕しました。

今回の法要では、「例時作法」を行いました。「例時作法」とは、「常行三昧」「阿弥陀懺法」とも呼ばれ、天台宗の寺院において、壇信徒の年回法要などに用いられる阿弥陀仏の讃嘆を中心とする法要のことです。慈覚大師円仁が中国の五台山から学び、比叡山の常行三昧堂で行ったと伝えられています。念仏を中心とした儀式・法要で、ゆるやかに引声(いんぜい)(お経や念仏を唱える時、声に抑揚をつけた発声)する曲調は、平安時代に浄土教の興起するきっかけとなったともいわれています。天台宗では、朝は「法華懺法」、夕は「例時作法」の勤行が行われ、「朝題目夕念仏」あるいは「朝懺法夕例時」と呼ばれるように重要な法要とされています。

 

Exif_JPEG_PICTURE 
       礼拝堂前                礼拝堂へ向かう出仕者

Exif_JPEG_PICTURE Exif_JPEG_PICTURE
         列立              散華 華を散らして仏様をお迎えします

[霜月会]

同日の午後6時より、台友会主催の霜月会が行われました。

霜月会とは、天台大師智顗(538~597)の徳を讃えて、ご命日(11月24日)頃に行われる天台宗の行事です。台友会では、毎年11月に霜月会を開き、天台大師の生涯と業績を讃えた「天台大師和讃」を教職員・学生等でお唱えしています。

今回の法要は、9月に加行を終了した学部三年生3名、学部二年生2名でお勤めしました。

 

法要終了後は、本学専任講師の木内堯大先生よりご講話を頂戴いたしました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERA

先日、木内堯大先生が訪れたインドのパンニャ(智慧)メッタ(慈悲)サンガ(修行する僧たちの集団)での講義の報告をされました。パンニャ・メッタ・サンガは、インド中部のデカン高原にある都市ナグプールを中心に活動する宗教社会法人です。
近世、アンタッチャブル(不可触民)を解放したインドの初代法務大臣アンベードガルが、仏教への集団改宗を行って仏教復興運動を始めたこと、現在のパンニャ・メッタ・サンガの中心人物であるマナケ師が、大乗仏教を学ぶために日本の比叡山延暦寺に留学したこと、パンニャ・メッタ・サンガが、インドで「禅定林」という仏教道場をもち、他にも孤児院や学校などの施設を設立していることなど、インドにおける仏教の現況を報告してくださいました。

Exif_JPEG_PICTURE

霜月会終了後には、台友会の懇親会が開かれ、とても賑やかで和やかな会となったことをご報告いたします。
また12月19日(土)午後3時より、礼拝堂にて台友会主催 声明公演「遙かに弥陀を礼す」が開催されます。
第一部では水曜礼拝で行いました「例時作法」、第二部では「十二礼念仏回向法要(舞楽付)」を行います。
入場無料となっておりますので是非御来場ください。

 
天台学研究室 木村 周誠  
嘱託 布野 聡周 記

GO TOP