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教職コース

【ゼミ報告】いのちを育む医療を支える人たち~共生社会の実現のために~①

はじめに
私は大正大学の人間学部教育人間学科教職コースの3年生です。教育人間学科では、中学・高等学校の教員免許を取得するべく日々勉学に励んでいます。また、様々な観点から、人間について研究・考察をしている学科です。私たちの所属している弓山ゼミでは「いのち」を研究テーマに活動しています。「いのち」について議論したり、「いのち」とは何かと調査をし、考察しています。今回、NPO法人の持つ活動理念より「いのち」を調査することになり、A班、B班、C班の3班に分かれ別々のNPO法人にインタビューを行いました。これはご協力いただいたNPO法人の情報と実際に行った調査を踏まえ、いのちについて論考したものを書いたブログになっています。私のC班は足立区西新井にある楽患ねっとというNPO法人にインタビューさせて頂きました。
このブログ記事では、楽患ねっとが行っている活動を医療相談【支える】、いのちの授業【見つめる】、重症心身障害児向けデイサービス【向き合う】という3つの視点から楽患ねっとのいのち観というものについて考察し、インタビューの結果を踏まえ私のいのち観を追求していきます。
このブログは二部構成となっております。ご了承ください。

1.基本情報
まず、この楽患ねっとの基本情報から紹介していきます。2001年4月設立し、2002年9月に法人として登録されました。主な活動としては、医療コーディネーターによる医療相談や、医療コーディネーターの養成、重症心身障害児向けのデイサービス、いのちの授業を中心に行っています。

2.人々の意思決定を促す医療相談【支える】
この法人の考える医療相談とは、相談者の医療的な悩みについて「意思決定」の支援をすることです。医療相談で最も重要になってくるのは「自分らしい意思決定」だそうです。
どういった人が相談にくるのかというと、何に引っかかっているのかわからない人が多く、何かを決められない人が訪れることが多いようです。例えば、今後の医療方針に疑問を抱いているが、その疑問や不信感がなんなのか分からず、漠然と病院を変えたいと思っているような人が利用することがほとんどです。そのため、自分でどうしたいか、なぜ決められないかをはっきりさせることが重要になってくるので、自分を見つめなおさせる場となります。
こういった医療相談に訪れる人は年間に50人程度だそうです。

3.医療コーディネーターの養成
医療コーディネーターとは、患者の意思決定を支える活動を行う看護師のことを言います。例えばがんの患者であったら、手術にするか、抗がん剤治療にするかといった悩みについて相談することができます。意思決定の支援を行う上で、看護師がアドバイスをするのは重要なこととして看護の業界では注目されています。
医療コーディネーターになるための国家試験などはなく、NPO法人が独自に定めています。楽患ねっとでは臨床経験を5年以上積んでいないとコーディネーターになるための規定を満たすことはできません。なぜ5年なのかというと、長期にわたって看護師をしていると多くの経験が積まれます。そのため、病院がなぜそのように視診したのか・今後の対応をどのように考えているのかといったことがわかるようになるからです。楽患ねっとでは研修を受け、患者・遺族の方との実践を視野にいれたシミュレーションを行います。その試験後、担当者との面接を行い資質を測ります。そこで合格となれば晴れてコーディネーターとしての最初の一歩を踏み出すことができます。そこから実地研修を行うという流れとなります。

今回はここまでとなり、②へ続きます