学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

社会福祉学専攻

2016年度 学位授与式

 
 2017年3月15日(水)、礼拝堂で学位授与式が行われ、本年度の人間学研究科社会福祉学専攻からは博士後期課程の三木良子さん、森田久美子さんの2名が学位を取得し、大塚伸夫学長から一人ひとりに学位記が手渡されました。

 卒業式の後、沖倉智美専攻長から祝辞、後輩院生から花束が贈呈されました。また、森田久美子さんに大正大学社会福祉学会賞が授与されました。


 以下はお二人の大学院生活の振り返りであります。


三木良子さん

 博士論文のテーマは、「精神障害者が就労を継続していくための支援プロセス」です。このテーマは修士課程修了後さらなる問題意識から取り組みました。6年在籍した博士後期課程では、当初ゆったりとしすぎてしまい、後半の3年はフルスロットルで再度文献研究から研究目的の絞り込み、そして調査、論文執筆を行うこととなりました。
 時間がないなかでも、私のポリシーなのですが、インタビューデータは自分で文字にすることですっと自分の中に語りが入ってくる感じがします。そうはいっても、データの分析は修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)研究会に参加し、さらに指導教授の坂本智代枝先生にご指導頂いても苦戦が続き1年はかかりました。最終審査まで連日夜中までご指導くださった坂本先生には感謝しきれません。研究は一人では成し遂げることはできないもので、お世話になった先生方、また院生同士のつながりが私を励ましてくれました。このように、学生を見守ってくださる大正大学と離れがたいと感じています。



森田久美子さん

 私は平成24年度からの4年間、社会人学生として博士後期課程で学ばせていただきました。大学院では、「若者ケアラーの包括的支援」を研究テーマに博士論文の執筆に取り組みました。大学院で学び始めた当初、日本の若者ケアラーの実態はほとんどわからない状態で、どうしたらよいか考えあぐねていましたが、主査の先生のご指導をいただき、イギリスでの先行例を参考にしながら、研究に取り組んできました。研究は一進一退でしたが、個別研究指導や研究発表の機会を継続的にいただき、テーマの理解や、テーマに迫るための方法についてのアイディア、考え続けることへの励ましをいただきました。少しずつ若者ケアラーの存在の確証や若者ケアラーの成人のケアラーとは異なるケアの状況を理解できるようになったことは、心躍る経験でした。社会人学生で本来業務などある中くじけそうになることもありましたが、研究テーマを集中的・継続的に追求することサポートいただいたことに感謝しています。



 三木良子さんも森田久美子さんも仕事と研究の両立が大変だったとは思いますが、素晴らしい成果を挙げました。今後ますますのご活躍を祈念しております。



(文責:金 潔)

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