学部・大学院FACULTY TAISHO
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社会福祉学専攻
社会福祉学専攻 2025年度 研究倫理教育プログラム実施のご報告
社会福祉学研究の多くは、人を対象としたものです。調査研究を開始するにあたっては、学内の研究倫理委員会に、「倫理審査請求・研究計画書」を提出して、審査を受ける必要があります。
本専攻では例年この時期に、研究倫理教育プログラムを行っています。
修士1年生は、ソーシャルワーク研究法Ⅰの授業で、金潔専攻長とともに日本学術振興会発行の『科学の健全な発展のために–誠実な科学者の心得–』を使って、研究倫理に関する基礎知識を得ています。
その後、5月7日(水)、研究倫理の基盤となる考え方や、本学の研究倫理審査システムの概要の説明を受けた上で、全院生と教員参加の下、今年度「実践分析研究報告書」(修士論文)提出予定者に、「倫理審査請求・研究計画書」作成時の経験談を披露してもらい、実際の提出書類を教材としてワークショップを行いました。
予定者は、量的研究と質的研究1名ずつでしたが、研究方法は異なっても、研究倫理として、研究対象者の負担やリスクの軽減に配慮して、調査設計を行うことは重要であるため、その具体的な取り組みについて意見交換をしました。
ワークショップを通して、調査研究を始める前に、対象者を良く理解し、信頼関係を築くことは重要であり、対象者、延いては社会への研究成果の還元が、研究の本質的な目的であることを、参加者全員で確認できました。
今後研究を進めるにあたっては、「誰のために」「何のために」研究するのかを常に心に留めて、対象や事象に真摯に向き合う姿勢を大事に取り組んでいただきたいと願っています。
(文責;沖倉智美)