学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

仏教学コース

夏期仏教研修道場(比叡山居士林道場)の報告

仏教学科 勝野隆広
 
   夏季休業中の8月21日から24日まで、三泊四日の仏教研修を比叡山西塔にある居士林道場で行いました。この研修は、仏教を建学の精神とする大正大学に学ぶ学生が、仏教の修行に触れ体験するための研修として行われているもので、大正大学に在学する学生ならば学科学年を問わず誰でも参加できる研修となっています。今年は、1年から4年まで25名の学生が参加がありました。
   比叡山での研修には、座禅止観、法華経写経、比叡山諸堂参拝、作務(掃除)、食事などさまざまな修行がありますが、最も苦しい体験であった回峰行について報告します。
   「回峰行」とは、比叡山の峰を巡る修行で、特に千日回峰行は比叡山の荒行として知られています。この荒行と同じコースを歩くのが回峰行です。
 
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   研修生は夜中の2時に起床、比叡山西塔の釈迦堂の前で魔事なく回峰行を終えることができるよう本尊様に祈念して、いよいよ歩き出します。
   真っ暗の山道を、懐中電灯の明かりだけを頼りに歩きます。比叡山の自然のなかで、夜の闇の暗さと霊気を感じながら、一歩一歩、歩くことだけに心が集中していきます。坐禅止観とは異なった、歩きながら三昧の境地に至る瞬間です。
   途中、横川の元三大師堂でお茶をいただき小休止。空が白み始めた頃、山を下りて比叡山山麓の坂本に至ります。日吉大社を参拝して、伝教大師が産湯を使ったという生源寺にて朝食を取りました。
 
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  そして無動寺谷を登り明王堂へ。この一時間あまりの急なのぼり坂が一番の難所です。汗だくになりながら、お互いに励ましあい登りきった明王堂でいただいたお茶の美味しいこと。甘露のお茶に心身を癒され、東塔を経てまた西塔の居士林へ戻りました。
 
 
 
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  3泊4日の短い修行体験でしたが、どれも日頃の大学では体験できないことばかり。貴重な経験を経て、参加した学生も、一回り成長することができたようでした。
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