学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

仏教学コース

仏像修復「仏像研究A」のご紹介

概要と授業効果
 この授業は仏像彫刻の保存修復家を養成する講座ではありません。大正大学の仏教学科で今までにない、しかし確実に将来役に立つ授業とは、と考え抜いた授業です。
 今の時代、指先はキーボードを押すための道具に変わっています。その目は画面をのぞくための単なる認識になってます。
そこで「仏像研究A]では本来人間が持っている本能を復活させることを目標にしています。仏像修復は単に破損した仏像を接合すればよいわけではなく、作家の考え方、破損部分の構成状況を読み取ることが大事です。例えば研磨する際は、指先に眼をつけみなければ凸凹は見れないものです。

 今回の仏像は、「金剛力士像」で「仁王像」とも呼ばれます。この像は、卒業生のお寺である茨城県桜川市の椎尾山薬王院にあり、2012年の秋学期より修復 を開始しました。制作年代は鎌倉期で一木造り、像高3メートル程もある大きな仏像でしたが、損傷がはげしい状態からのスタートとなりました。

その後の修復 過程を、【解体】【清掃】【接着・組み立て】【補彩】、という四つの工程に区切って紹介しましょう。

【解体】 古い接着材や錆びたクギを取りのぞき、部材ごとに分けます。この解体によって、江戸時代に修復を受けていたことが分りました。

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【清掃】 長年つもったほこりや、小動物による汚れなどを濡れぞうきんで除去します。

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【接着・組み立て】 破損箇所を特殊な樹脂で補いながら、徐々に組み立てていきます。


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【補彩】現状維持の修復のため、修復箇所にのみ色を塗って全体的に目立たなくします。

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補彩が終了すると学生による修復作業は終了します。バラバラだった像が見事に復活しました。こうした経験がより仏教に関心を持つきっかけとなることを願っています。

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(文責:米澤 嘉康 Special Thanks: 櫻庭裕介 先生、竹林俊充さん)