学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

国際文化コース

カルスタ漫画・アニメ・ゲーム研究会「トワイライト」の秋学期活動報告ーその3

授業後に学生たちが自由な議論を重ねてきた「トワイライト」の報告です。活動をリードしてきた学生たちが、活動を振り返り、順番に報告していきます。その第三弾です。今回はH.S.さん、ファシリテータが十分に読解した題材を取り上げ、テーマに「こだわり」をもった研究会になりました。フィルム.pngなかま.jpgなかま.jpg 

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 トワイライトの1月を担当したH.Sです。私は秋学期最後の月の担当ということで、方向性の違う2つの作品を題材に、活動を計画しました。1月の活動は3回で、そのうちの1回は院生の先輩から大学院についてお話をうかがい、私が主導で活動できたのは2回となりました。

 さて、私が扱った題材は川口敬一郎監督の短編アニメーション『こわれかけのオルゴール』と、イギリスの小説家J・G・バラードの半自伝的小説をスティーブン・スピルバーグ監督が描いた映画『太陽の帝国』(原題:Empire of the Sun)の2つです。当初はこの2つ以外の作品を使って議論をすることを想定していたのですが、活動時間の短縮などから、今回は、他のトワイライトメンバーが余り知らないであろう作品を扱い、参照できる知識の棚を増やすことを目指しました。どこか「上から目線」な感じですが、現代文化研究においては、アニメーションや映画は、研究に必要な「文化資本」です。

 その結果、片や、記憶の無いアンドロイドと家族を失った人間の再生の物語。片や、第2次世界大戦中に捕虜収容所に入れられたイギリス人少年の体験を少年自身の視点から描いた物語と、全く趣向の違う作品を比較することになりました。2つ作品の表現手法やテーマの展開の仕方を分析し、新しい情報を提供できたのではないかと思います。

 活動回数がなく、十分に発展的な議論までもっていくことができなかったのは残念ですが、作品分析のための問題意識の共有という私の目的は果たせたと思います。自分の知らない作品、自分では興味をもたなかったかもしれない作品に、積極的な関心をもつことができるというのは、現代の文化を研究していくために、重要な姿勢です。

 来年度からは新2年や新1年とともにトワイライトがどのように続くことになるのか、そこに新3年の新しいメンバーに加わるのか、と今後の展開は未確定ですが、刺激的で啓発的な活動を続けたいと思います。ありがとうございました。

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H.S.さん、報告ありがとうございます。活動報告は、あと一人、次回紹介します。

学生主導の「トワイライト」、来学期の活動も、どのような展開になるのか、楽しみにしています。来学期の履修登録の状況によって、活動計画を決めていくことになりますが、また活動方針がでましたら、このブログでもお伝えましす。

伊藤淑子 

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