学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

国際文化コース

研究会のお知らせ:映画『ベアテの贈りもの』から、井上輝子先生といっしょに「いま」と「これから」を考えよう

 
どなたでもご参加いただけるように企画しました。ゲストに井上輝子先生をお招きして、映画『ベアテの贈りもの』を学ぶ研究会を開きます。ご関心のある方は、ぜひ、ご参加ください。

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日時:2016年1月8日金曜日 14:50~17:00(議論の流れによって延長もあり)
場所:大正大学2号館5階 252教室(変更の場合は、ブログでお知らせします)
内容:井上輝子先生のレクチャーとドキュメンタリー映画『ベアテの贈りもの』の上映

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                学外の方で、参加をご希望の方は事前に、
                  y_ito@mail.tais.ac.jp
                まで、メールでご連絡をいただけますでしょうか。
                 参加人数によっては会場を変更いたします。

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 日本国憲法(1946年11月3日公布)第14条「法の下の平等」と第24条「家庭生活における両性の平等」はベアテ・シロタ・ゴードンによって起草されました。いまの学生にとって、あまりにも当たり前である「男女同権」はそこから始まりました。

 憲法についての議論は、これからも続いていきます。若者たちがそのことに無関心ではないことを、若者自身が行動で示しました。護憲の立場も、改憲の立場も、さまざまな意見があることを前提に、現在の日本国民が守る義務を負う憲法の成り立ちについて、いっしょに考えませんか。

 『巨人の星』という野球漫画がありました。戦後の昭和を象徴する漫画です。女の子も男の子も「星飛雄馬」「花形満」「左門豊作」を知っていました。アニメーションにもなって、子どもたちに人気の作品でした。

 みんなが見ていたアニメーション作品のエンディングに、飛雄馬をスパルタ的に鍛える父親が、食事の用意されたちゃぶ台をひっくり返すシーンがありました。飛雄馬の姉が、あまりのスパルタぶりを止めようとすると、「男の世界に口を出すな」と父はいっそう怒ります。

 批判しようというのではありません。そういうことが当時は「当たり前」だったということです。いまの「当たり前」とは異なる感覚があったと言いたいのです。むしろ父、一徹の、文字通りの「一徹ぶり」が、称賛されていたともいえます。その時代を経て、憲法が謳う男女平等、男女同権が少しずつ社会に、人びとの意識に、そして制度に浸透していったのです。

 社会の成り立ちは、人びとのものの言い方、即ち、カルチュラルスタディーズでよく使う「言説(discourse)」を形成します。言説はものごとのとらえ方、価値観を左右します。

 変化する日本社会、世界の環境のなかで、これから、どのような時代を期待したらいいのか、どのような文化を求めたらいいのか、そして、どのように文化を読解することができるのか、平等な社会の実現を願ったベアテの思いを原点に、自由に語り合ってみませんか。

 ゲストとして『ベアテの贈りもの』の制作に携わり、出演もされている井上輝子先生をお招きしています。ご関心のある方にオープンな研究会にしたいと思っています。みなさまのご参加をお待ちしています。
                                   ♪伊藤淑子
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