学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

情報文化デザインコース

ワークショップI(編集)、ゲスト講義レポート

1年生のワークショップⅠ(編集)で6月29日、ゲスト講義が行われました。
ゲストで登壇したのは編集者の今井雄紀さん。
今井さんは昨年もこのワークショップで講義をお願いしており、今回で2度目。
昨年は星海社の編集者としての登場でしたが、なんと今回は、
先日起業した株式会社ツドイの主宰としての登場となりました。
星海社では『女の友情と筋肉』『アフター5の女王たち』『声優魂』
『アニメを仕事に!』など、多くのヒット作を作り、
全裸で対談するなど、ユニークなPRで話題を作った今井さん。
独立して今後どのような活躍をされるのか、興味が尽きません。
ゲスト講義の様子は、聴講した樋口さくらさんがレポート。
タイトルは
「センスを磨いて人生逆転!! 今井雄紀さんの特別講義!!」
です。(大島)


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【センスを磨いて人生逆転!! 今井雄紀さんの特別講義!!】

梅雨の晴れ間には日に日に暑さを感じ、気づけば2017年も折り返し地点である。
そんな6月29日の木曜日。
表現文化学科、出版・編集コースのワークショップでゲスト講義が行われた。
講義をしてくださったのは、株式会社ツドイ代表取締役の今井雄紀さん。
編集者である今井さんは、5月までは星海社で働いていたが、
気力と体力があるうちに社長になり、
「イベント」というジャンルで仕事がしてみたいと会社を離脱。
現在は、お仕事大募集中である。
編集・ライティング、イベント、その他なんでもお受けするとのことだ。
今井さんの話はとても面白く、講義中、教室には笑い声が響くことが何度もあった。
また、私たち1年生との年齢差がほぼ10歳ということもあり、
未来の自分と重ねて講義を聴いた人もいただろう。
私自身、不況と言われている出版業界に不安を抱いていたが、
今井さんの話を聞いていると、
「出版業界はこれからどんどん楽しく進化していく」
そう思えてならなかった。
今井さんが言うに、編集者が大切にするべきものは
「センスと高度な情報処理能力」だという。
特に大事なのが「センス」であり、良いものをいち早く見つける力や、
流行に敏感になることが、人生大逆転のチャンスを掴む一歩なのだ。

センスを磨くには「失敗と言語化」が重要

良いものや、その匂いを知るには失敗が不可欠であり、
例えば観光地のど真ん中にある飲食店には入らず、
一歩外れた場所にある小さな飲食店を選んでみたり、
レビューを見ずに映画を観たり、表紙だけで漫画を買ったりしてみる。
それで当たりやハズレを繰り返していくうちに、
良いものと悪いものの目利きが鍛えられ、センスは磨かれていく。
そして、その時に大事なのが「言語化」。
今井さんは私たちに使ってほしくない言葉として、
ふたつの言葉を提示してくれた。

「なんかいい」「なんかいやだ」

いつも何の気なしに使っている言葉だが、これを意識的につかわないようにして、
なんでそう思うのかを一つ一つ言葉にすることが重要だという。
その「なんか」を「言語化」することでアタマの中にストックされ、
再現ができるようになる。
これが良いものと悪いものを見分ける力となり、
自分の中の財産になると教えてくださった。
今井さんは「記録には残らないが、記憶に残る編集者」と
言われることがあるという。
そうなるためには毎日の小さな積み重ねが本当に大事だということだ。
今井さんは私たち学生に、
いまのうちに次のことをやっておくといいとアドバイスしてくれた。

・学生であることを利用する
・貧乏海外旅行に行く
・今しかできないバイトをする
・大量の本を読む、映画を観る、漫画を読む

どれもワクワクするものばかりである。
やるしかない。センスを磨いて人生大逆転。
今井さんに教わったことを胸に、
私たちはこれからの出版業界を盛り上げていく覚悟をしたのであった。

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