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宗学コース

【浄土学研究室だより】編入生での僧階取得

お彼岸に入り、お寺をもっている大学の先生がたは学校にお寺にお忙しい様子です(^o^;)

9月25日(日)には大正大学、今年度最後のオープンキャンパスが開催されます(^O^)/みなさまぜひともお越しください。

ちなみに入試相談会進学相談会は10月以降にもあります。

 

さて、今回けっこうお問い合わせをいただきますので表題の件について、ご紹介したいとおもいます。

 

 

Q.「浄土宗の僧階は編入生でも取れるんですか?(@_@)」

A.「取れます!(^_^)」

 

 

た・だ・し、通常4年間で履修する授業数を2年間で受講しますので、その分、時間割はいっぱいいっぱいになりますが(-_-;)

 

では、順を追ってご説明をば。

 

まず浄土宗の僧階を取得するためには大きく二つのルートがあります。

(1)宗門大学(大正大学・佛教大学)にて所定の科目単位を取得する。

(2)浄土宗主催の教師養成道場に入行する。

 

上記の(2)については「虚空山 彼岸寺」というサイトのなかで、松島靖朗さんというかたが養成道場の体験記を書かれているのでご覧ください。

※松島さんは自分がお坊さんになるまでの心情・状況等についても綴っていますので、こちらもご覧になってみてください。←こちらの記事のほうが「お坊さんになるには」については詳しいかも(^_^;)

 

ここでは(1)のなかでも、とくに大正大学の編入生ということでご紹介したいとおもいます(^◇^)

浄土宗の僧階取得について大正大学では、一年生から入学した学生さん順調に単位が取得できていけば、3年生の12月に知恩院・増上寺にて伝宗伝戒道場に入行することができます。

それに対して編入生は、編入学して翌年の12月、つまり4年生の12月には伝宗伝戒道場に入行することができます。ただし当然、所定科目の単位取得が前提となります。

 

 さて、僧階の取得にあたって履修しなければ科目は一年生からでも編入生でも変わりません。ただ時間割の密度がちがいます。

通常、大正大学では1,2年生のうちは1セメスター(1学期)で23単位を上限としていますので、23単位という制限のなかで授業を履修していかなければなりません。しかし編入生には単位制限がありませんので、僧階単位を可能なかぎり履修していきます。

編入生の履修時間割の例として以下のような形があります。

春学期.jpg

 

 秋学期.jpg

 

ちなみに大正大学での浄土宗僧階取得にあたって取らなければならない科目は以下のようになります。

『大正大学資格要項』浄土宗僧階.pdf

資格要項.jpg

 上記要項の「【律師】加行資格」の単位がすべて取得できていないと伝宗伝戒道場への入行が認められません

ただし本学の編入生に限り、「浄土宗法儀研究Ⅳ」の科目のみ取得見込みで入行が認められており、その結果、編入生は2年間で僧階の取得が可能なカリキュラムになっています。

なお、編入生は先にも書いたように4年生の12月に伝宗伝戒道場に入行するため、大学の卒業論文提出期間(例年12/1~15)と重なります。なので、入行前に卒論を提出して行かなければなりません(-_-;)早めに提出しなければいけないという点はちょっと大変かもしれません。

 

編入生(だけではありませんが)は律師の科目に加え、卒業したら少僧都・輔教・擬講を申請できるよう、所定の単位を履修していきます。 

 

また、浄土宗の僧階取得にあたっては、「浄土宗法儀研究」「浄土宗伝道学」などの実践科目に付随して1泊2日、夏期休業中には5泊6日の研修道場を受けなければなりません。

※道場の様子については、下記参照。①⑤についてはブログありませんでしたm(_ _)m

①春期研修道場(1泊2日)

②別時念仏会・念仏大行進(1泊2日)

③夏期実践仏教道場(5泊6日)

④伝道学研修(2日間)

⑤秋期研修道場(1泊2日)

⑥托鉢会

 

これらをクリアして、晴れて伝宗伝戒道場に入行することができます(^_^)b

もちろん、僧階の科目以外にも大正大学では広く仏教を学ぶことができる授業がたくさんあります。たくさん学んで僧侶としての礎にしてもらえれば幸いです(^^)/

 

仏教学科 浄土学 副手 沼倉雄人 記

 

※注意※

たまに「大学を卒業すれば、お坊さんになれる」と勘違いをされてくる方がいらっしゃいますが、単に大正大学で授業を履修し単位を取得するだけではお坊さんになれません。ちゃんと各宗派のお寺の御住職などについて師弟関係を結び、各宗の行を受けなければなりませんので、誤解のないようにお願いいたしますm(_ _)m。なお僧階取得につきましては各宗派で異なりますのでご注意願います。

  

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