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宗学コース

【天台学研究室だより】法儀研究夏期講座(天台学コース)

  本年度も9月1日から一週間、法義研修夏期講座として居士林研修にいってまいりました。この研修は天台法義研究という授業の一環で、授業を履修する学生が参加するものです。お経の読み方や法義の作法を学ぶことが目的ですが、それだけではなく、期間中の僧侶の修行生活を体験します。当然、ネットやスマホは使えません。食事もこれもまた当然のことですが、肉や魚などの全くない精進料理です。比叡山は、東塔・西塔・横川という三つのブロック(三塔)に分かれますが、居士林は西塔にあります。東塔は観光客も多いのですが、西塔は人も少なく、西塔の奥の居士林を通り過ぎる人すらまれな淋しい場所です。
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 その一日は五時半に起床し、坐禅・勤行に始まります。日中は法要実習や比叡山の諸堂の参拝、夕方は勤行・講話といった生活が一週間続きます。

初日は開講式に始まり、居士林での生活の仕方、坐禅や食時の方法についての説明の後、居士林所長からのご講話を頂きました。
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 二日目には、研修が無事に終わることを祈念して、比叡山で最も神聖な場とされる浄土院の伝教大師最澄様の御廟の前で「般若心経」をお唱えしました。また歴史ある比叡山の根本中堂や大講堂、阿弥陀堂などの比叡山の東塔にある代表的なお堂まで歩いて参拝しました。

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 今年の研修では、法要の実習を担い堂(法華堂・常行堂)で行いました。普段、このお堂は三年間山に籠もって修行を続ける僧侶が法華三昧・常行三昧という修行をしております。ところが、今年はこの期間にたまたま担い堂に籠もって修行される僧侶がいなかったため、大正大生の実習で使わせて頂きました。こうした比叡山の伝統を体現するお堂で実習をすることは滅多にないことで、大変貴重な経験となりました。

 

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 また、この夏期講座では、比叡山の修行として有名な回峰行と同様に深夜二時から比叡山の東塔・西塔・横川のお堂を巡り参拝する三塔巡拝を実習します。歩く距離は約30㎞にもなり、途中、無動寺坂と呼ばれる急な坂を約40分で登りますので、20歳前後の若い学生たちにとってもかなりきついものとなります。
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 このように、居士林研修はかなり中味の濃い研修となりますが、上級生やすでに修行(加行)をすませた学生が、不慣れな学生を引っ張り、まとまりのある充実した夏期研修となりました。また法義実習も最後には先生から「上級の学生らしい法要」と言われるまで出来ばえのものとなりました。この研修での経験を活かして、これからの修行に向かって頑張ってもらいたいと思います。
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天台学研究室  木村周誠

仏教学科 副手 遠賀祐之