学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

地域創生学科

【地域創生学科学生の活躍】三条市地域おこし協力隊に!

皆様こんにちは。地域創生学科の平野彩音です。


私は今、大学を1年間休学して、新潟県三条市で地域おこし協力隊として働いています。三条市では、一般社団法人燕三条空き家活用プロジェクトという団体に所属しています。そもそもなぜ大学を休学して三条市に地域おこし協力隊員として移住してきたの?と疑問に思いますよね。簡単に言うと「もっと空き家の勉強をしたかったから」です。では、なぜ空き家なのか。

私が空き家に興味を持ち始めたのは高校2年生の時です。高校の先生から「SDGsのイベントあるから出てみやへん?」と声をかけていただき、参加したことがきっかけです。イベントではSDGsの講演会と、大人たちとの意見交流会を行いました。そこで「今自分たちが家族や友達がいて、学校に通える環境はあたりまえだと思ってしまうけど、実は当たり前のことではなく、世界には戦争で家族や友達、家や地元地域すら無くなってしまう人がいるんだよ」という大人の発言を聞き、自分の生活の当たり前だと思っていた部分に目を向けるようになりました。その中で、ふと自分の家の周りに空き家が多いことに気付いたのです。

それまで当たり前すぎて目を向けていなかったのですが、実家の両隣が空き家、その隣も空き家になっていて「え、なんか空き家多くない?」と衝撃を受けたのを覚えています。


実家の隣のおうちは私が小さい頃に良くしてくれていた方が住まわれていたのですが、その家も空き家になっていました。それを見たときに「住んでいた人の大切な想い出がたくさん詰まっているのにそれが空き家になって放置されているのはとても勿体ないこと」だと思いました。


また、自分の大好きな地元に色んな人が来て欲しいという思いもあったことから、「前住んでいた人の想いを大切にして、移住したいという方に、家も想いも引き継げるような人になりたいな」という思いから、空き家について学び始めました。また実際に、地域の空き家バンクへの物件登録を促すために、高校生がボランティアで空き家に放置された家財の片付けを行うという、空き家片付けプロジェクトも実施しました。


大正大学地域創生学部入学後も空き家をマイテーマにし、全国で空き家活用を行っている地域や団体をインタビューする活動を行っていました。自身で活動を行っていく中で、たくさんの地域プレーヤーと出会い、「もっと空き家について学びたい」「将来は空き家を仕事にして働きたい」という想いがさらに強くなりました。


休学して三条市に来るきっかけとなったのが、3年次の地域実習です。地域実習では、新潟県南魚沼市をフィールドに設定し、南魚沼市で空き家を活用してお店を営んでいる方や、空き家活用に関する活動を行っている方にインタビューさせていただきました。


その実習中に、「空き家の活動を積極的に行っている人が来るよ!」と教えていただき、飛び入り参加したイベントで、今所属する団体の方と出会い、そこでお話したことが今の活動へとつながりました。

三条市に移住後は一般社団法人燕三条空き家活用プロジェクトで、市の施策にも関わる様々な活動を行っています。例えば、空き家情報の顕在化を目的に、市内の全自治会を回って空き家情報を収集したり、同プロジェクトの空き家活用第1弾として商店街にある空き家を複合交流拠点としてリノベーションし、その運営等を行ったりしています。


三条市に来てから沢山の人々と出会い、初めての経験を沢山しています。そんな三条での生活は、本当に楽しいです!もちろん大変なこともありますが、全部自分の力になっています。大学を休学して三条に来て本当に良かったなと心の底から思います。


三条に移住し、沢山の憧れる人たちに出会って、経験をして学んだことは、「楽しい」を最優先することと、飛び込むことの大切さです。遊びと仕事では責任感が全く違うので、楽しいという感情を持つことも難しくなるのに、「これ面白いからやりましょうよ」くらいから始まって本当に事業化してしまう人たちは本当に凄くて、「かっこいいなあ」「素敵だな」と思います。

実際に何かをしようと思ったら、専門知識だけじゃなくて、一緒に仕事をする人を見極める能力や、効率良く仕事をする能力など、色んな知識能力が必要で、それを質高く持ち揃えないと出来ないことではないかなと感じています。そんなことを思うと、今の自分の無力さに絶望する時もあります。でも、まだ何も無いからこそなんでも吸収出来る強さを持っている、とも言えるでしょうか。

1年間という限られた時間ですが、これからも沢山の人と出会い、新しい経験をして、「楽しむ」と「挑戦」を軸に頑張ります!


執筆:地域創生学科4年 平野彩音
文責:地域創生学科教員 金子洋二

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