学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

宗教学専攻

【震災と宗教】第5回定期研究会

 3月5日(火)、大正大学宗教学研究室にて、「震災と宗教」研究会の第5回定期研究会がおこなわれました。今回は、東京電力福島第一原子力発電所の建造と稼働開始をめぐって、国、県、地域がどのような関わり方をしてきたのか、ということについて書かれている開沼博さん(現・東京大学大学院博士課程)の『「フクシマ」論―原子力ムラはなぜ生まれたのか―』(2011年、青土社)を、院生の魚尾さんと、来年度(本年4月)から修士課程に入学予定の福原さんのお二人が解題する、という内容でした。

 開沼さんの本は、開沼さんが2010年度に東京大学に提出された修士論文をもとにして、若干の加筆と手直しが施された著作です。修士論文を提出したばかりの魚尾さんと、当座の目標が修士論文となる福原さんによって、丁寧に内容が明らかにされました。その後、先生方やメンバーによって、お二人の解題の方法から、開沼さん自身の考え方にまで、幅広い議論が活発に行われました。

 いろいろな意見が出ましたが、何よりもメンバー一同、開沼さんの本には原発事故が起きてから2年経過した今でも、多くの人に読まれるべき内容が書かれていることを再確認しました。今回は、宗教に関する話は出てきませんでしたが、宗教学を学ぶ身として、隣接する学問分野もおさえていく必要があると感じます。

(文責・星野壮)

(この記事は、大正大学宗教学会のホームページの内容を掲載しております)

大正大学宗教学会HP http://www.taisho-shukyogakkai.net/

GO TOP