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宗教学専攻

【震災と宗教】いわき調査報告①

 大正大学宗教学会「震災と宗教」研究会では、8月18日から22日にかけて、福島県いわき市を中心に浜通り地方へ調査に行ってきました。今回は、幾つかの班に分かれ、さまざまな宗教団体の支援活動に関する聞き取り・参与観察調査をおこなってきました。今回から3回に分けて、調査の概要を報告します。

君島彩子記(博士後期課程)

 私は、8月20日と21日はグローバル・ミッション・センター(GMC)、22日はカトリックいわき教会の活動を見学させていただきました。以下、聞き取り調査の簡単な報告になります。

 GMCは、NPO法人グローバル・ミッション・ジャパン(GMJ)を立ち上げて、本格的に支援活動を行っています。今回は、NPO法人の副理事長・小野泉さんに現在の活動状況についてお話をうかがいました。GMJの活動は主に3つに分けられ、うすいそ支援センターの運営、仮設住宅でのこころのケア、そして仮設住宅などで避難生活を強いられた方の自宅の掃除やリフォーム作業をおこなっていました。この他、ボランティアを希望する日本全国・世界各国の方々に対する現地コーディネートを中心に震災直後から継続的に行っているとのことでした。


改装したばかりのグローバル・ミッション・センター

 その後、実際に仮設住宅内にある集会場にて、そこで避難生活を余儀なくされている方々とGMJのスタッフの方からお話をうかがいました。
 また、うすいそ支援センターでは地元の方から、現在の生活状況だけでなく震災当日の津波被災や避難生活について語っていただき、今もなお地震当日の記憶が強く残っていることを痛感しました。


うすいそ支援センターの周囲は、津波の爪痕が残されている

 カトリックいわき教会は、いわき市の平にある教会で、小名浜と湯本に巡回教会があります。今回、チェスワフ・スタニスワフ・フオリシュ神父に、震災支援活動について話をうかがい、実際にボランティア活動を行っている集合住宅のご案内をしていただきました。


カトリックいわき教会 

 さらに、カトリックさいたま教区が運営するサポートハウス「もみの木」へも案内していただきました。「もみの木」では、実際に仮設住宅での出張カフェで出しているのと同じ、こだわりのコーヒーをいただきながら、ボランティア活動に従事されている信徒の方にお話をうかがいました。


「もみの木」の建物は、フィンランドのもみの木で建てられたログハウスである

 震災から2年半の月日が流れ、東京で暮らしていると震災の記憶が薄れていくのを感じますが、いわき市では今もなお不自由な生活を強いられている方がいるのだと改めて実感しました。そして変化するニーズにあわせて、様々な支援活動を行っている方のお話をうかがい、継続的な調査の重要性を感じました。調査では、宗教者やボランティアの方、そして被災者の方から多くのご協力をいただきました。この場を借りて、ご協力いただいた方々へ心より御礼申し上げます。

 

(この記事は、大正大学宗教学会のホームページの内容を掲載しております)

大正大学宗教学会HP http://www.taisho-shukyogakkai.net/