学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

宗教学専攻

【宗教学専攻】「宗教と社会」学会第33回学術大会に参加しました

令和7年5月31日(土)、6月1日(日)に「宗教と社会」学会第33回学術大会が、北の大地の知の殿堂、北海道大学札幌キャンパスにて開催されました。大会参加者は約120名でした。
今大会では、2つのテーマセッションと30の個人発表が行われ、本研究室からは院生2名が発表をしました。
発表内容は以下の通りです。

【5月31日】
大学院博士後期課程在学中の小前ひろみさんが「米排日期の日本美術解説者・原田治郎の文化発信―アメリカ体験を経たキリスト者の行動―」と題して、原田治郎が万国博覧会や米国大学での交換教授など主として公的に活動した内容を報告しました。東京帝室博物館嘱託時代には、悪化する日米の間に立ち、人間同士の相互理解の重要さと、美術は言葉以上の力があることを言及したことなどを紹介しました。原田の言説や行動から、人間の相互理解と信頼が培われたことなどについて考察されました。

【6月1日】
大学院博士後期課程在学中の芳賀徳仁さんは「富士大石寺顕正会のアイデンティティ」と題して、分派後の妙信講の展開について、同教団のアイデンティティの確立を詳細に跡付ける発表をしました。組織論的な分派過程だけでなく、法華講的な思考から独自性の高い分派セクト的思考への変化といった内面的な分派過程を明らかにし、何が優先されて、何が等閑視されたのかを可視化することで、同教団の現今の諸相を検討しました。

いずれの発表に対しても多くの質問やコメントが寄せられ、活発な議論が繰り広げられました。
質疑応答では、発表の基盤となる資料の詳細や、考察・判断の根拠に関する問いが多数挙げられ、発表者と聴講者との間で討論が交わされました。
また、参加者から寄せられた意見の中には、研究に新たな視点をもたらすものも多く含まれており、今後の課題の明確化や研究の方向性の再検討にもつながる貴重な機会となりました。

なお、今回の大会の個人発表趣意書は、以下より閲覧できます。関心のある方はぜひご覧ください。

https://drive.google.com/file/d/1rN0fzUXg2l52cQ-G5KV_NjNagXEsx5r7/view

(文責:茨木龍芳、岩本教裕、屋嘉比琳、屋嘉比晋、針田智羽)

GO TOP