学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

比較文化専攻

星川啓慈教授の最新エッセイ:「ウィトゲンシュタインにおける宗教と科学・技術との関わりについて」

宗教学専攻 星川啓慈

Photo by T.Watanabe


 過日お知らせしたように、大学院の「比較文化専攻」は「宗教学専攻」のなかに、「言語文化コース」として、発展的に組み込まれました。
 これまで私は比較文化の専攻長としてブログを書いてきましたが、今回からはその肩書が外れます。

 ウィトゲンシュタインがいかに宗教的な人間であったかは、このブログでも紹介した『増補・宗教者ウィトゲンシュタイン』(法蔵館文庫、2020年)で詳しく論じました――新しい若い読者にも好評です!
 しかし、その一方で、哲学者として知られているウィトゲンシュタインは、きわめてすぐれた技術者・科学者でもありました。
 「科学と宗教」というのは、人類にとって重要なテーマです。簡略化していうと、科学と宗教は、⑴敵対関係にあるのか、⑵友好関係にあるのか、⑶棲み分けしているのか、という問題があります

 宮崎駿の『カリオストロの城』(1984年)で、伯爵が搭乗する「オートジャイロ」の「チップ・ジェット」にかんするメカニズムは、ウィトゲンシュタインが22歳のときに特許をとったものです(エッセイ1-⑴、註2、参照)。
 また、ウィトゲンシュタインは「生理学」にも精通していました。このことは日本ではそれほど知られていないかもしれません。彼が考案した「脈圧記録装置」の図も載せています。グラント医師は「ウィトゲンシュタインが哲学者ではなく生理学者だったらよかった」と言ったほどです(エッセイ1-⑵、参照)。

 今回のエッセイでは、ウィトゲンシュタインにおける宗教と科学・技術との関わりについて論じています。一般向けに書いたものなので、どなたでもすぐに読めます!
 よく知られた写真もありますが、ほとんど知られていない図/写真もあります。


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