学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

仏教学コース

【無憂華 プロジェクト】古川真理さんからのメッセージ 


古川 真理
(ふるかわ まり)

19993月 人間学部 仏教学科卒業
20013月 文学研究科修士課程仏教学専攻修了
4月より大正大学事務職員として勤務
20209月現在、図書館情報メディア部 図書館情報メディア課へ勤務


大学に入学して4年間という限られた時間、何ができるでしょうか。今年はその中でも、特に時間と行動が制限されてしまっているなか、学生の皆さんには是非自分の環境を有効に活用して生活してほしいと思います。必ずしも勉強のみに限らず、集中して何かに取り組むことができる良いチャンスです。

学生の本業と言われる勉強は、自分への対峙だと思います。いかに取り組むかは、結局は自分へどう向き合うかと云うことです。自分の限界を、皆さんは体感したことはあるでしょうか。受験と言う荒波を越えてくる時にも様々なことを感じたかと思いますが、大学の勉強と言うのは、基本的に何を勉強するかを決めるのは自分です。与えられたものではなく、自分で選んで勉強することに対し、どれだけ自分は力を尽くすことができるでしょうか。そう言った試みができるのは学生のうちなので、是非チャレンジして欲しいと思います。良くも悪くも、向き合って力を尽くした時に己を知ることができます。

力を尽くし取り組むことは、学業に限ったことではありません、人によっては興味の向くところはそれぞれで、スポーツやその他自分の活動もあると思いますし、それでも良いと思います。是非、向き合ってみてください。それが許される期間と言うのは限りがありますので。

それが勉強への取り組みである場合、大学にはそれを支援する体制が整っています。先生方は、皆さんの質問には真摯に向き合い、授業外でも惜しみなく指導してくださいます。学科の副手や助手の皆さんも勉強のサポートのために尽くしてくださいます。私も学生時代は質問や文献の読み合わせで、先生方には度々時間を頂戴しました。お忙しい中、先生方はいつも快く向き合って下さいました。時には長丁場となり身体的に疲労困憊となりましたが、今思えばお忙しい中時間を作ってくださった先生方のほうがその他のご指導含めご苦労でいらしたと思います。しかしながら、本当に熱心にご指導いただきました。また、先輩や同級生と学びあったのも良い思い出です。

現在私は、大正大学の職員、図書館職員として学生皆さんの学修を支援する立場であります。その上で仏教学卒業生としてメッセージをお送りできるならば、是非学生の皆さんに「文献には丁寧に向き合ってください」とお伝えしたいです。

私自身、今まで先達が何万回と読み解いてきた文献に、今更向き合っても新たな見解などあるのだろうかと悩んだことがありました。しかし、自分の目で文献に向きあい、考えることで、人それぞれ考えが出てくるし、新たな見解が生まれてくる場合があります。また、すぐには閃きが展開しなくとも蓄積が次への礎となるのです。それは、かなり地道な行動ですが、確実に皆さんを導いてくれます。

文献は、今までの研究者達の成果の固まりです。それを読むことにより、教えられ、助けられ、時には難題を突きつけられてしまい本当に途方にくれる時もありますが、それもその文献から得られるものです。是非、一度向きあってみてください。

丁寧に文献や経典に向き合うことの必要性を皆さんにも感じてもらえたらと思います。 

制限がある中ですが、図書館には一般には入手できない文献が揃っています。また、皆さんが読みたい文献を探すことを図書館はサポートします。大学生と言う環境に存在できる今、活用できるものはとことん使い、自分の利になるものを貪欲に追ってほしいと思います。

ただ、学業に拘らず、色々な出会いをしてほしいと思います。文献も大事ですが、それ以外の例えば写真集や小説なども世界を広げてくれます。部活やアルバイトも大事な経験となりました。しかしながら、大正大学附属図書館も新たな一歩となりましたので、特に上記のような内容を書かせていただきました。皆さんの大学生活が、自分にとってかけがえの無いものとなるように願っています。



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