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日本文学科

【日本文学科】授業紹介・基礎ゼミナールⅠⅡ

大正大学日本文学科の授業紹介として、前回まで「日本文学踏査」をご紹介してきました。今回は同じ1年生の科目である「基礎ゼミナールⅠ・Ⅱ」の授業とその取り組みをご紹介します。

日本文学科の授業には、主として教員の話を聞く中で勉強を積み重ねていく「講義形式」の授業と、授業外の準備を教室で持ち寄って、学生の発表や対話を中心として主体的な研究を積み重ねていく「ゼミ形式」の授業とが存在します。

大正大学の日本文学科では、1年次からこの「ゼミ形式」で研究の基礎や、発表やレポート執筆の方法をしっかりと学ぶ授業を必修で用意しています。それが、春学期の「基礎ゼミナールⅠ」と秋学期の「基礎ゼミナールⅡ」です(以下、基礎ゼミⅠ・Ⅱ)。日本文学科では、この基礎ゼミⅠ・Ⅱを、学びの出発点、ベースキャンプと位置づけています。
 
基礎ゼミⅠ・Ⅱでは、学生は4つのクラスにわかれて、1年間で「近現代文学」「古典文学」「日本文化」「日本語学」の4分野を、7週間ずつ、全ての分野を全学生がゼミ形式で一通り学ぶことが出来るようにカリキュラムを組んでいます。

【写真1】話し合いの様子

 
授業の構成は毎年更新されていますが、例えば、今年度の「近現代文学」分野では、高校の教科書にも掲載される中島敦『山月記』を取り上げて、互いの意見を聞きながら、段階的にレポートを進化/深化させていく取り組みを行っています。

高校で習ったことがない学生はもちろん、習ったことがある学生も、取り組む前には気付いていなかった「根拠」をあげた読解が可能であることを実感出来て、驚いているようです。

「日本文化」分野では、くずし字の解読などにも挑戦しています。古典の写本は筆で書かれており、我々が読み書きしている字形とは異なる字体で書かれていますが、その解読に挑戦することで、「読めた」という実体験を積むことが出来ています。
 

【写真2】日本文化の分野での発表の様子

「古典文学」分野では、学生が選んだ作品の調査と発表に取り組みました。高校までの教科書に名前が出て来る文学作品は、日本人がこれまで残して伝えてきてくれた作品の中の、ほんの一握りです。これまで聞いたことがなかったという作品が、意外な面白さを持っていることを、学生自身の調査を通じて知ることが出来たとの感想が聞かれました。

また、総括の回では、2クラス合同で学習成果の共有や、発表に慣れることも兼ねたビブリオバトルなどを行いました。こうした教室や図書館をフィールドとした体験的なゼミ活動を通じて、学生は個人の興味や関心を育んでいくのです。さらには、大学生活を通した友人が出来た、という先輩の声もあるようですよ。
 

以上、1年生対象の「基礎ゼミナールⅠ・Ⅱ」の授業紹介でした。引き続きこうした授業紹介を続けていきたいと思いますので、どうぞお楽しみに。あるいは、在校生の皆さんからの体験談などもお待ちしています。

12月4日(日)にはオープンキャンパスも開催されます。教員の個別相談のほか、学科の広報誌も配布予定ですので、気になる授業などがあればぜひご来場ください。

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大正大学文学部 日本文学科
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