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史学専攻

アメリカ合衆国フィラデルフィア美術館の見学と調査

 史学専攻(副島弘道研究室)の大学院生と修了生はアメリカ合衆国の東海岸に位置するペンシルバニア州フィラデルフィア美術館へ仏像の調査、撮影に行きました。
フィラデルフィア美術館は日本の美術館、博物館には所蔵数の少ない中国の木彫像、中国の俑、インドの仏像の優れた作品を多く所有しています。今回はフィラデルフィア美術館東洋部長フェリス・フィッシャー博士のご厚意のもと、諸作品の調査と撮影、保存修理の現場の見学などを行いました。

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 フィラデルフィア美術館西門

 

 今日のフィラデルフィア美術館の前身はアメリカ独立百周年の1876年、万国博覧会が行われたメモリアル・ホールです。現在の建物は1928年に完成しました。
アメリカ美術をはじめ、アジア美術、古代中世のヨーロッパの絵画、彫刻、家具、20世紀美術など多種多様なコレクションを展示しています。なかでも、インドの寺院や日本の茶室などの建築をまるごと展示室内に移建してそこに作品を並べる展示方法は圧巻です。

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美術館内の様子。大きなタペストリーが楽に展示できるほど天井が高くて広い。

 

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フィラデルフィア美術館は映画『ロッキー』の舞台の地。
いつも観光客で賑わっている。

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インドの寺院を移築した展示室。まるで、館内で世界旅行をしているような感覚を味わえる。

 

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中央がフェリス・フィッシャー東洋部長、左端が学芸員のキノシタ氏。たいへんお世話になりました。

 

4日間にわたる調査期間では多くの作品を調査、撮影することを目的としました。全部で約60件の作品を調査、撮影することができました。

 


そのほか、ペンシルバニア大学考古学人類学博物館、ワシントンのフリーア美術館、アーサー・M・サックラー・ギャラリーへ見学に行きました。

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ペンシルバニア大学考古学人類学博物館。エジプトを中心に幅広い展示が魅力的。

 

 

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 アジアギャラリー。北魏から元代にわたって数多くの作品が展示されている。写真撮影が自由なので、参加者は自身の研究のためにも撮影した。

 

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フリーア美術館。日本美術の優品も所蔵されている。地下でアーサー・M・サックラー・ギャラリーと繋がっている。

 

 参加者からは次のような感想が聞かれました。
「日本の仏像を研究するにあたって、日本以外の彫刻を知る、見ることはとても重要なことであると感じました。それは、日本の仏像だけ見ていても日本の仏像の特徴、本当に優れている点はわかりにくいということです。世界の中の日本、ということをいつも実感しながら、広い視野を持つことが必要だと改めて思いました。これからもフットワークを軽快にして、さまざまな作品との出会いを大切にしようと思います。」

 美術史学は調査、見学を実際にしないと作品に迫っていくのが難しい学問です。これからもさまざまな作品と出会い、場数を踏んでいきましょう。