学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

社会福祉学専攻

クルーム洋子先生招聘講義

 
 平成28年1月20日、クルーム洋子先生をお招きし、先生のご経験に基づくアメリカにおけるスーパービジョンについての講義と、講義を踏まえた参加者とのディスカッションをおこないました。参加者は、本大学院に所属する院生(前期後期含む)と豊島区のコミュニティーソーシャルワーカーの方々です。

 はじめに、アメリカにおけるスーパービジョンの枠組み、内容、役割などの説明がありました。そのうえでより具体的な、学習同意書、活動目標の例、養成すべき実践能力、スケジュールなど、スーパービジョンの実際について講義を頂きました。


 また、先生は日本におけるスーパービジョンについても強く関心を持たれ、参加者に積極的に質問し、丁寧な回答をされていました。そのなかでも、①価値のジレンマについて、②コミュニティーソーシャルワークのスーパービジョンについて、の2点が活発に討議されました。



 ① の価値のジレンマについては、組織の価値、個人的価値、専門職としての価値に関 する深い洞察が求められることを、参加者の具体例から深めることが出来ました。


 ② のコミュニティーソーシャルワークにおけるスーパービジョンについては、現在先 生がアメリカで経験されている事例にもとづき、丁寧かつ具体的に解説して頂きました。



 特に、豊島区のコミュニティーソーシャルワーカーの皆様や、院生でも現場での実践をもつ人々には、日頃の経験やスーパービジョンのありかたに多くの示唆を得たとの感想が多く聞かれました。現場を持たない院生も、スーパービジョンについて、具体的に学べるとてもよい機会となりました。


 はじめに先生から「スーパービジョンは必要だと思う?」の問いがありました。その後の講義、討議を通じて、参加者は「必要だ」という答えに明確に近づきました。これは、今回の招聘講義が効果的であったことを示しています。


 先生は大半をアメリカで生活されているとのことでしたが、日本にいらっしゃったときは、ぜひまた講義を受けたいと思います。有り難うございました。

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                              (文責:新保祐光)

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