学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

社会福祉学専攻

2020年度秋学期大学院招聘講演会

  昨年の129日に、社会福祉実践分析研究Ⅰの授業において、北星学園大学の中村和彦氏より、「ソーシャルワーク研究におけるリジリエンス概念について」のZOOMにて研究報告がありました。

 報告内容は、概ね以下の各項目であり、日本社会、政府、環境問題などにおける、「リジリエンス」という言葉の導入とその使われ方、受容の経緯、国際的で学際的な「リジリエンス」概念の現段階、ソーシャルワーク研究における「リジリエンス」概念の本格的導入の可能性などの紹介がありました。

 

「リジリエンスへの関心と研究活動の流れ」

Resiliennce あれこれ」

Resiliennceは、どのように取り扱われているか」

「東日本大震災後の国家政策をめぐるResiliennce

「環境問題、生態学、エネルギー問題をめぐるResiliennce

「心理学的な課題をめぐるResiliennce

「教育学の領域をめぐるResiliennce

「精神医学領域をめぐるResiliennce

「ソーシャルワーク実践理論をめぐるResiliennce

「グローバル定義のアジア太平洋地域における展開」

「リジリエンスに至るパラダイム、モデルとアプローチ変遷の概略図」

「ソーシャルワーク研究におけるリジリエンス概念」

 

 「リジリエンス」は、人と環境の両方を重視する社会福祉の支援を豊富化する概念として、その可能性を感じた報告でした。

 私自身は、個人と社会(国家)との関係において、自助優先で自己責任に過度に帰しがちな日本社会における「責任」「自立」概念や「主体」のあり方、個人の自由よりも国家への義務に法律が作り変えられる事象(教育基本法改正等)とその心への介入の行方に問題関心があります。報告を聞きながら、個人的には、社会福祉が依って立つ「社会正義」が動揺する中で、リジリエンス概念は、とりわけ社会福祉の支援の局面で、自由権や社会権によって基礎付けられる必要性を改めて感じました。

(松本 一郎)

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