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【震災と宗教】 第4回定期研究会

 1月28日(月)、大正大学宗教学研究室で、「震災と宗教」研究会の第4回定期研究会がおこなわれました。今回は、研究会の合同調査にも同行したことがある川副早央里さん(早稲田大学博士課程)による、「いわき市内の被災状況と避難者の受入れの実態」と題した研究報告がありました。

 川副さんは昨年9月から月の半分程度をいわき市で過ごし、多くのインフォーマントへの聞き取り調査を行いながら調査を進めています。発表では現地でしか得られない情報をふんだんに提供して下さいました。

 川副さんからは、まず被災自治体であるいわき市に、原発事故による相双地区からの多くの避難民が集積しつつも、それぞれの自治体ごと、地区ごとに受け入れ状況が異なる状況が説明されました。また、いわき市に避難してきた原発避難者たちも、「帰還できる人」・「帰還できるかもしれない人」・「当分帰還できない人」といったカテゴリーを考えると、それぞれ置かれた状況や帰還に向けて抱える課題の違いといったものが浮き彫りになるという現状が明かされ、このような問題に対処するための「柔軟な受け入れ」と「柔軟な帰還」を支えることが急務であると論じられました。

 発表に対しては多くの質問が出されて、非常に内容の濃い2時間強となりました。今回の研究会にも教員・院生だけでなく、哲学・宗教文化コースの学部生も参加しました。次回の研究会は、3月5日(火)に行われる予定です。

(文責・星野壮)

川副発表

発表者の川副早央里さん

会場の様子

研究会の様子

 

(この記事は、大正大学宗教学会のホームページの内容を掲載しております)

大正大学宗教学会HP http://www.taisho-shukyogakkai.net/

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